好きな人の好きな人
□第1話
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翌朝の8時過ぎにまなかはパチリと大きな目を開けて目を覚ました
もぞもぞとベッドから起き上がり横を見ると布団を敷いて眠ってる総平はまだ起きそうにない
(………)
まなかは音のなるお腹をおさえたあとゆっくりとベッドからおりて部屋を出た
そしてリビングに行くとすでに起きていた瞳がキッチンにたっていてコーヒーを飲んでいる
まなかが起きてきたことに気づくとカップをおいてにこりとまなかに微笑む
「…おはよう」
「おはよ…ございます」
無口な瞳と人見知りなまなか、2人になると会話を成立させるのは難しい
でもここは大人の自分がリードしないとと瞳は口を開く
「朝ご飯食べる?いつものでいい?」
まなかは小さく頷き昨日と同じ席に着く
ちらっとキッチンにいる瞳の方を向くとパッチリと目が合い、まなかは少し恥ずかしそうに目をそらしながらもニコリと微笑む
人見知りがあるまなかだけど、さすがに瞳にはお世話になっていて慣れなければいけないと思ってるらしい
朝食をつくりながら瞳はお腹を押さえてじっと待ってるまなかを盗み見た
初対面の時から思ってたけどまなかは本当にかわいい、ここは女性禁止なのではじめ断りそうになったほどだ
大声をきく機会はそうないけど囁く声は意外とハスキーボイスで聴いてると少し癖になってくる
昔クラスの女の子が風邪になった時に似たような声になっていたなと懐かしくなる
懐かしんでうんうん頷いてるとまなかは首をかしげる。