銀兎の幸福.アナザーストーリー
□圭吾との幸福
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夜…冬姫は喉の渇きに目を覚ましリビングにいた
季節は夏でこうやって夜中に喉の渇きで目を覚ますことはこの頃しょっちゅうだ
毎日こうやって水を飲みに起きるたびに枕元に水をおいておけば楽なのに、と思いながらも翌日にはそれが面倒になってやめてしまう
「あ」
「……」
そしてそれは同室者の圭吾も同じだったようでこの夜もばったり鉢合わせた
「はいっ」
冬姫はコップに水をいれて、寝ぼけ眼の圭吾に手渡した
圭吾はお礼のつもりで一度頷き、コップを受け取ると水を飲み干した
「おやすみー」
「………」
いつもならぼーっと部屋に戻っていく圭吾だけど、この日はそうせずに立ち止まったままだ
「……?どうしたの?」