好きな人の好きな人

□第4話
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「ただいま」

家に帰るとリビングのソファで母親が寝ていた、まなかは起こさないように静かにランドセルをおろすと母親の体からずれてしまってるブランケットを直してあげる…するともともと眠りが浅かったのかそれで目を覚ましてしまった


「あ…お母さんおはよう…ね、見て先生から髪留めもらったんだ」

けど母親はつまらなそうに返事を返すだけでまなかの顔を見ようとしない、もうずいぶん目を合わせてもらっていないなとまなかは虚しくなって髪留めを外した


「廊下に食パンあるから、勝手に食べて…静かにしてて」

「…はい」

別室に移ったまなかは床に寝転びぼーっと髪留めを眺めていた、その表情は少し嬉しそうでこんなに嬉しい気持ちになったのは久しぶりだなぁと微笑んだ



それからまなかは毎日髪留めをつけて学校に通うことにした、その歳の子供は素直なものでまなかの素顔が可愛らしいとわかるとまりの態度は変わり……まなかが警戒するので友達とまでは言えないもののいじめられることはなくなった


学校は以前より少し楽しくなったけど家の中は相変わらずで、両親はまなかのことなんて放ってパチンコにばかり通っていたけど…それでもまなかは両親に愛されたくっていつだっていい子でいた。



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