銀兎の幸福.アナザーストーリー
□凌次との幸福
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その週の休み、圭吾は家の用事で実家に帰っていた
恋は諦めてもせめて多く冬姫を見ていたい凌次は、あれやこれや理由をつけて圭吾に部屋のカードキーを借りることに成功する(最終的に凌次が鬱陶しくなって圭吾が折れた)
そんな土曜の昼過ぎ、凌次はカードキーをもって冬姫と圭吾の部屋に訪れていた
(急にこられたら迷惑か?いや、別にうちと冬姫の仲やし…ってか、部屋に居んかったら意味ないな…休みやし、先輩らと遊びに行ってそうやし…)
このサプライズの穴に今更気づきながらも凌次は部屋の中にはいる
(リビングにはいんな…部屋か?)
いつも賑わってるリビングが静かなのに少しさみしさを覚えたあと、凌次は冬姫の部屋に顔を向ける
(あっ、ドア…少しあいてるし……はっ、着替え中やったらどうしよ!せっかくの一人の時間やのに邪魔なるかな…冬姫あんまり一人の時間とか作らなそうやし…)
いまさらこっそり訪れたことが申し訳なくなってきた凌次は、部屋を覗いて冬姫がいたことがわかったら今更ながらきちんと連絡を取ろうと決める。