ネギま!
□瞳
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今は3-Aの美術の時間。
今日はクラスメートの顔をお互いに書くという授業。毎年、美術の授業で一回はあるのだ。
お祭り好きなクラスメートは、また今年もくじ引きで相手を決めようという提案を先生にした。
次々に出席番号順に並ぶ席をくじが回っていき、引いていく。
くじを引くたびに「私〜番!!」という声が響き渡る。
どんどんと順番が回り、ついにくじは13番の彼女の元へ。
ごそごそと箱の中のくじを掻き混ぜ、慎重に紙を掴む。
紙を開くとそこには「13」という自分の番号と同じ数字が書いてあった。
後ろにくじを回す。
その視線の先には、出席番号15番の彼女の姿。
彼女の番号が気になる木乃香は、自分の番号を見つめ、また彼女を見つめる。
紙を開き、番号を見ている15番の刹那。
自分と同じ番号がいないかをキョロキョロと探し始めたその瞳と視線が合う。
14番のハルナを挟んでの口パクの会話。
「お嬢様、何番でした?」と口の動きからわかる。
木乃香は手で十三を作り刹那に見せた。
「せっちゃんは?」と聞き返すと、彼女の手の数字もまた一緒。
笑顔で数字を作り、頭を下げる彼女に笑みがこぼれた。
くじも引き終わり、ペア同士で向かい合い座る。
ガタガタと椅子を動かし移動する中、番号の近い二人は向かい合わせで座っていた。
「よろしくな、せっちゃん」
「は、はい///お願いします!」
少し緊張気味の刹那に対し、向かえのお嬢様は笑顔で見つめる。
「また一緒やね。……覚えとる?」
「……はい。す、すいません……」
「なんで謝るん?」
「だ、だって……」
すっかりと黙ってしまった刹那。俯いた彼女の顔を覗き込み、「気にしとるん?」と一言。
そう、去年のこの授業も二人はペアだったのだ。
今の二人とは違う以前の二人での……。