過去の拍手SS
□拍手4(このせつ)
1ページ/4ページ
「お嬢様、そろそろ帰りますね」
「えっ、泊まっていかんの?」
「はい。今日は明日菜さんやネギ先生もいますので」
「気にせんでええんに。うちのベッドで一緒に寝ればええやん」
「なっ!!」
顔を真っ赤にして後退りする刹那。
でもすぐに悪いですからと自分の部屋に帰ってしまった。
もっと一緒にいれると思ってたのに。
今日は久しぶりの時間だったのだ。
だからこそ一緒に居たかった。
話だって、まだまだしたりない。
いくら一緒に居たって足りない時間。
満たされないこの気持ちが満たされることは少ないかもしれないけど、でも此処何日間か過ごした一人の夜を埋めてほしかった。
しぶしぶ電気を消し、ベッドに潜り込む。
毛布の温もりが温かく眠気を誘う。
だけど彼女の温もりが欲しい。
「おやすみなさい」という言葉だけでも……