過去の拍手SS

□拍手12(このせつ)
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暑いこの季節。
日差しにやられ、汗が流れる。


そんな日は、すぐにでもお風呂に入りすべて流してしまいたい気分だ。
今日の仕事の内容も全て。
仕事中にお嬢様のことを考えており、ケガをしてしまったなど、恥ずかしくて誰にも言えない………

寮に帰り、部屋の扉をあけるとそこに飛び込んできたのは……


「あっ、おかえりせっちゃん」

「……お、お嬢様っ」


そこにはエプロンを身につけ、フライパンを片手に持っているお嬢様の姿。
なぜいるのだろうという疑問はもはやいらない。

最近彼女はよく何も言わずに私の部屋にいる。

特に仕事がある日の夜は。
だから今日も少しだけ期待しながら仕事をしていた。そのせいか、左腕には切り傷。

「お疲れさま。ご飯できてるえー」

「い、いつもすいませんっ」

「ええんよ?あっ、それともお風呂がええんかな?」

「あっ……確かに、先に入りたい…です」

「そかそか。せやったらちょっと待っとって?」

キッチンに向かい、火を止めるお嬢様。
ニコニコとほほ笑みながら、近づいてきて手をとる。

「ほな、入ろか」

「……へっ?」

「お風呂入るんやろ?」

「は、はいっ、で、ですがっ、お、お嬢様はっ」

「一緒にはいろ?」

「なっ……////」

ダメ?と訴えるような瞳で見つめてくるお嬢様に、何も言えず二人で脱衣所へ。
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