その魔女、ゼロに恋する
□Episode 2
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ここがどこかわからないーーーー
私の知っている場所じゃないーーーー
恐らく実家もないーーーー
ホグワーツも闇祓い局も・・・
そもそも魔法界ですら存在しないのかもしれないーーーー
ならば日本のマホウトコロも存在しないのだろうーーーー
私はどうすればいいーーーー?
あの4人は無事なのか・・・
ヴォルデモートは倒せたのかーーーー
あの時私も死んでいたら、今頃みんなに逢えていたのにーーーー
逢いたい逢いたい・・・
ここにいる私はそもそも私なのかーーーー?
だって私はあの時に死んだはずだーーーー
ならば今居る私は・・・誰だ?
「ーーー危ない!!!!!!」
キキィィィィ!!!!と車のけたましいブレーキ音と危険を知らせる誰かの大声に、凛はふと我に返った。
けたましく鳴り響く音の出処へ視線を向けると、1台の大型トラックが自分の歩いていた歩道に向かって勢いよく突っ込んで来ていた。
「ーーーーーっっ」
凛は咄嗟に判断が出来ず、その場から動けずに立ち尽くしてしまった。
その時突然、横から強い衝撃が訪れ、その後に地面に身体を打ち付けて転がるような感覚が身体中を襲った。
凛は何が起こったのかがわからず、その場でしばらく放心状態で寝転がっていた。
「お姉さん!!
大丈夫!?」
凛の真横で顔や手などに擦り傷をつくった眼鏡をかけた小さな少年が、凛に切羽詰まったように声を掛けてきた。
「・・・あ、大丈夫・・」
凛はゆっくりと起き上がると
少年に無事を伝えた。
すると少年は安心したのか、小さく微笑んだ。
「よかった!
お姉さん、あの居眠り運転のトラックに轢かれそうだったんだよ。
お姉さんは上の空って感じだったから、トラックに気付いてなさ気だったけど・・・」
「え、ごっごめんなさい!
全然気付いてなかった・・・
もしかして、ボウヤが私の事を助けてくれたの?」
「うんっそうだよっ!
お姉さんが無事でよかった!
あ、ボクの名前は江戸川 コナン!
お姉さんの名前は?」
「コナンくん、助けてくれてありがとう・・・
私は神崎 凛だよ。」
助けてくれた小さな少年、コナンに自己紹介していると警察と救急車が到着した。
そして凛とコナンは擦り傷だらけだったので、病院に搬送され手当を受ける事となった。