傘の下

□クラスにいる陰キャの様な女の子が実は美人だって話よく聞くけどそれって小坂さんの事?
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そう言って小坂さんを見る。
腰の辺りまであった髪の毛は鎖骨の少し下まで短くなって顔を隠すように伸びていた前髪は眉の下あたりまで切られていた。














美玖「え?あの子?可愛い!」
海人「まぁな、俺の目に狂いはなかったな」
美玖「楽しみだねぇ」













それから少しして髪を切り終えた小坂さんがこちらに向かってきた。
少し顔を赤らめて恥ずかしがっているようだった。














海人「兄貴サンキュー小坂さん行くよ」














小坂さんの手を握り美玖と街中に繰り出す。
美容室から少し離れたところにあるひとつのアパレル店に入った。













美玖「じゃあ私が次はコーディネートするね?ちなみに私しってる?」












そう言ってマスクを鼻の下まで下げた。
すると小坂さんは驚いた表情を見せて声を上げそうになった。












海人「しーっ」















小坂さんの唇に人差し指を当てて口を塞いだ。













菜緒「モデルの金村美玖さんですよね?」
美玖「そう、今日は私がコーディネートとかするから」
菜緒「え、でもここ高いですよね?」
海人「美玖金持ちだから気にすんな、こいつの一人暮らしの家ベルサイユ宮殿みたいだから」
菜緒「あの、海人君と美玖さんってどういう関係ですか?」
海人「いとこ」
菜緒「よかった…」
















そこから美玖と小坂さんは買い物、俺は美玖の車でのんびりしていた。
日が暮れて街明かりが眩しいくらいに輝く頃になった時に車のドアが開いた。













美玖「どう?」
海人「いいじゃん、さすがカリスマモデル」
菜緒「えっと…似合ってる?」
海人「いいね」














小坂さんは制服の下にパーカーというシンプルな格好ながら海人とペアルックのようになっていた。












海人「明日、そのメイクとその格好で来い。
マスクは禁止、メガネは今日のでいいよ」
菜緒「わかった、ありがとうな?」










美玖の車で小坂さんを送り届けて自宅に戻った。






















次の日、学校に着くと教室が騒がしかった。









海人「なに?どうしたの?」
女「あれ、小坂さん?あの小坂さんなの?」
海人「あぁ、そう。
あれ、小坂菜緒」

















そう言って小坂さんの手を取り教壇に上がると小坂さんに口付けをした。












海人「と、言うわけで今日からこいつ俺の女だから」







そう言って肩を抱く。
周りの歓声がまたもう一度教会で聞けたのはまた別の話。
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