魔法使いの約束 夢小説
□somnium spumae
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ゆらり
ゆらり
ゆらりと自分の体が揺れている感覚がし、何かが周りをぐるぐる回っている音がする。それに混じって声が聞こえる。
《......テ.....ス.......ティ......テティス》
何度も何度も同じ事を言うのでゆっくりと目を開ける。瞬間見えたのは魚だった。
びっくりして固まっている私を他所にその魚は私が起きたか否や確認すると先程よりも早く同じ場所をぐるぐる回る。
《おきた!おきた!テティスがおきた!》
《おはようテティス、みんな待ってた》
《嬉しい、またテティスと話せる!》
どうやらその魚だけではなく私の周りには色々な種類の魚やクラゲがふよふよ泳いでいる。
そこでようやく私は水の中にいることを知り慌てて地上に上がろうと必死になる。
《どうしたのテティス!落ち着いて!》
《大丈夫だよ!ここには怖いものは無い!》
魚たちに何故か慰められ落ち着こうとする。ふと気付く、水中にいるはずなのに呼吸が出来ることに。
《ゆっくり呼吸してね、落ち着いたら地上に出ましょう》
手のひらサイズのクラゲがそう言いゆっくりと泳ぎながら前を先導する。
その後に続き私も地上に向かうべく泳ぎ出す。その間に自分の身に何が起こったのが説明してくれた。