剣の街の異邦人Win体験版リプレイ・キリリ編

□3・器との対面
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初めての血統種退治を終えた私は、リウさん以外の器の人に挨拶に行くことになった。
リウさんが一時呼び出された王宮の主が、マリリスさんという人らしい。
さすがに王宮というだけあって壮麗で、空気が美味しいところにある聖堂だった。
エスカリオの統治者、実質今のこの世界で一番力が強い勢力の主…。
言ってみれば女王様みたいなものよね。
この世界で強くなっている異邦人である、精鋭のキョウさんの隊が戦ってただで済まないとなると…。
私は思わず背筋に寒気を覚えた。
そんなものを従えているボスなんて正直お目に掛かりたい気持ちにならないんだけど。
そんなキョウさんの言葉の後に、女性騎士と思われる人と女性の倍の背丈の戦闘兵器と思われるものが。
魔法があるこの世界でも機械の力が重用されているのは少し意外にも思えたけど、生身の人間でないのなら確かに戦ってただで済まない方が普通…か。
テレビで見るようなロボットではあるけれど、それが目の前に実際に駆動するものとして存在する様はやっぱり気分が良いものじゃない。
でも、もっと気になったのが、迎えに出てきたヘルガさんという女性騎士が典型的な堅物態度で、本来であればリウさんを含めて私達を守っている選ばれし者のキョウさんも邪険扱い。
キョウさんの時もパーティの仲間は門前払いだったのね。
話の内容なんて、キョウさんにしたのだって同じだったんじゃないの?
…何だかやな感じ!
表情が無いのも、主の命令以外には従わない感じなのも。
尤もなんだけど、こういうのは好きになれない。
それにしても、キョウさん、私にリウさんを頼むって…普通は逆なんじゃないんだろうか…。
そんなにまずい相手なの?!というか、リウさんの振る舞いは問題有り?
ヘルガさんの案内で通された聖堂の応接室は、現実世界のようにバロックやロココを思わせる美しいモチーフで彩られているのかと思えば、先ほどの機械兵を連想させる歯車の装飾。
そして地球儀のような球体。
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