短中編

□ラッキースケベ体質のせいで二度目の人生が楽しめない
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※小学生くらいです。
ちょっと過激な言葉あり。
ーーー


世の中って案外BLが満ち溢れてるのね、と感心しかない佐藤宙子です。
いや、今は佐藤真宙です。
蒼空は何と、美少女じゃなくて、美少年だったよ!!
こんなに可愛くて美しいのに女子じゃないとか、どんたけ俺にご褒美くれるんだよっ
これからのBLウォッチング、めちゃくちゃ楽しみじゃねぇか!!!
最高、目の保養!
どんな仕打ちなの、しかも妄想かきたてられるぅぅ
これで蒼空を守るイケメンナイトとか現れんかな!!
ドキドキする、今後への期待半端ねぇ!!

「……蒼空…何だこれ。
真宙から不穏な空気を感じるんだけど…」

幼馴染みの高橋龍騎が汗をダラダラと垂らしながら、DSする手を止める。

「うん、もういつもの事だから、あまり気にしなくて大丈夫だよ。
昔から真宙はどこか違う所に心があると言うか…何て言うんだろ、僕達と見てる世界観が違うんだよね」

困ったようにフッと微笑む蒼空。
その顔は本当に美しいし、絵になっているではないか。
それを聞いた龍騎は、だな、と言って真宙へと視線を向けた。

「でも真宙は本当に面白いから、一緒にいてとても楽しいんだ。
僕は何の取り柄もないから…」

眩しいものを見るような蒼空の表情に、龍騎は相当のブラコンだなと心の中で思った。
何の取り柄もない?
そんな訳ある筈がない。
蒼空に欠点など一つもない、全てに置いて完璧なのである。
むしろ、真宙の方が色々と劣るので、蒼空の魅力が駄々漏れなのだった。

「真宙もまざろうよ」

蒼空の言葉に真宙は一瞬にして顔を真っ赤にし、大きな声で言い放った。

「いやいやいや、見る専だから!!
そんな、龍騎×蒼空推しなのに3pとか、俺以外の人間とだったら大歓迎だよ!
むしろ鼻血ものだよ、え、どうしよう、めちゃくちゃ興奮するんだけどっ」

急に訳のわからないワードをブワーっと早口で語ったかと思えば、恐ろしいくらいのハイテンションで良くないであろう禁止用語を真っ昼間から熱く語っているではないか。

「……は?」
「え?」

上から龍騎、蒼空の順番で固まる。
ただ一緒にDSをしようと声をかけただけなのに、全く違う返しが来たものだから、意味がわからない。

「俺、ここで…おとなしく傍観してるから、二人で始めて良いよ…?」

いや、もうやってるけど。
と龍騎がツッコミ入れても何のその。

「遠慮しなくて良いって、何か必要な道具とかある?
あ!
ローションだよな、俺持ってるかな?
使わないんだよね、買う?」

え、何が、と聞き返せない二人でした。
ローションを何に使うんだよ、と龍騎だけがその意味をわかっていたのである。



そう言う行為は大人になってから、しましょう。
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