兎の扉

□出会いの時間
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カンカンカン!!!



カンコ「こら!!何時だと思ってんだ!!」


けたたましい音と共に叩き起こされる。

てか…お母さんかよ←



カンシュコフの声と鳴り響くフライパンの音で眠りを妨げられたオレは今すごく腹がっ立ている。


カンコ「699番…酷い顔だな…」

「うっせ。ブスにブスッて言うな」

カンコ「よく分かってるじゃねぇか」



なんか腹立つ…


腹立ったからもう一回寝てやろう←

オレが再び布団にもぐりこむと、カンシュコフは焦った声で叫んだ。




カンコ「おいっ!!寝るんじゃねぇ!!!」





(間)






「ふぅ〜!!よく寝た!!」


カンコ「ゼェ…ゼェ…」



さーて、何しよっかな…

そばで息が何故か切れてるカンシュコフにあかんべーをして、
オレは一冊の雑誌を手に取った。



この世界でいう未来から来た俺には古っぽく見えるものだったが、
さすがにロシア語の本なんて読めないので大人しく雑誌でも読もうと腹をくくったと言う訳さ!

雑誌なら絵だけでも楽しめそうだし…





あ、そういえば…






「この雑誌…キレネンコが読んでるやつと同じだ」


表紙にはスニーカー
どのページを見てもスニーカー、スニーカー…

やけにスニーカーを推してくるこれは、アニメで見たものとそっくり!!



いや、でも雑誌は同じものがたくさんあるからなぁー…

そうだ。うん



「気のせいか」


カンコ「あ!?おい、それはっ!!!」



カンシュコフが回復し、オレの手にある雑誌を奪おうとした刹那…





ズバァアンッ!!!!







牢屋の壁に穴が開きました←


オレの真横には瓦礫が飛び散っており、下手したら殺されてたわww


…って笑いごとやない!!!!




えー!!?

この世界、キレネンコ以外に強いキャラいたっけ!!?


自分の額に冷たい汗が流れるのを感じた。



埃が舞っててよく見えないけど、
兎だってことは分かるぞ!!!!!



「もしかして、キルネンコ!!?」



カンコ「何言ってんだ!!?とりあえず、ソレ隠せ!!……うあぎゃあっ!!?」



バキッ!  ボコッ!



カンシュコフが叫んだと思えば断末魔と共に痛々しい効果音が…



ソレって何!!?何のこと!!?


オレが今、持っているものなんて雑誌以外に…








「あ、雑誌か。
ア…でも、どこに隠せば…!!」


ええい!
ベッドの下にでも隠してしまえ!!



オレがベッドの方に背を向けた時……




ぽんっ





肩に置かれた手にオレは全身が凍ったような感食を覚えた。

数秒前、カンシュコフの奇声が途絶えたのを何故見逃してしまったのか…





オレは過去のオレにドロップキックをかました(頭の中で)




恐ろしさのあまり、オレは地べたに伏せ、
Japanese・土下座をしたorz


ここはロシアだということをわすれて…




「すみませんでしたぁ!!!!!」ゴチン!





床に頭を打ち付けたがどうでもいい!!


床に埋まってるカンシュコフよりマシだ!!








?「…おい」






「ひゃいっ!!?」


いきなり声をかけられ裏返った声で返事をしてしまったぁああ…


謝ろうと顔を上げれば、そこにはキレネンコさんが凄い形相で…







え?









キレネンコ…は…え…







やべぇ…
生キレネンコ超かわいい←
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