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□サイレント・クリスマス
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事件解決後
事務所に戻る前に瑠雨はぼーさんに呼ばれていた。
「寒い中待たせてすまんなぁ」
『全然!どうしたの?』
「あー、あのなー
これ。
みんなには用意してないからさ、こっそり渡しておこうと思ってね」
とおちゃらけて言いながらプレゼントを渡す。
緊張していることは隠すように。
『わー!
ありがとう…開けてもいい?』
と聞き瑠雨が開けると中には
オシャレな数珠。
「俺が心をこめて作ったのよ。守護の意味も込めて…
俺はいつでも傍にはいてやれないから」
そういうぼーさんに
『ありがとう…
嬉しい!!毎日つけるね!!』
と笑顔をぼーさんに向ける。
そして
『ちょっと待っててね』
と一度事務所に戻り、何かを手に持って急いで戻ってくる。
そして
『私もね…はい!』
とぼーさんにプレゼントを渡す。
まさか自分にもプレゼントがあるとは思っていなかったぼーさんは喜びを隠せない。
口に手を当てて隠そうとしているが、顔が真っ赤になっている。
『私もお世話になってる何人かにはプレゼント用意したんだ』
俺だけじゃないのか…という気持ちも少しはあったが、何よりプレゼントをもらえる何人かに選ばれていることが、嬉しかった。
「開けていいか?」
そう聞きゆっくり包みを開けるぼーさん。
中には暖かそうな手袋。
『ぼーさんは、バンドでも、ぼーさんでも手を使うから、手袋にしてみました!
暖かいやつ選んだんだけど…』
ぼーさんは手袋をはめる。
「うん…すげぇあったかい」
その言葉を聞き
『良かった!!!』
と瑠雨は微笑む。
(あーー。
やっぱり俺、瑠雨のこと好きだわ)
認めていなかった気持ちを実感してしまうぼーさん。
そんなぼーさんに
『そろそろ事務所戻ろか!』
と声をかけ、仲良く事務所に戻るのであった。
ちなみに麻衣には可愛いニット帽をプレゼントしました。