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□公園の怪談?!
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結局、囮作戦で、3組のペアを作ることに。





すると真砂子はそそくさと
「私はナルとあちらに…」

と言いナルと腕を組んで行ってしまい、麻衣は
「はじめっからそのつもりだったな…」
ととても怒っていた。





残りはどうしようか…と考えていると、麻衣の顔が血の気がひいていく。



もしかしたら
リンとペアになるかもしれない。
そしたら話すことなんてない…ということに気がついたのかもしれない。



瑠雨の方を向いて、なにかを訴えていた。







確かに瑠雨には今だからこんなに優しいが、出会ったばかりのリンはとても怖かった。


麻衣とは今でもあんまり会話がないから、ふたりっきりは麻衣的には確かに避けたいかもしれない。




そう思い
『私はリンと組むね!』
とリンの手をひっぱって、ベンチに向かった。




3組はそれぞれ少しずつ離れたベンチで、他の2組の様子も見れる距離に座っている。



ナルと真砂子は、みんなが振り向く美男美女カップル。

ただし、ナルは仕事のファイルをしっかり持っている。
内情を知らなければ、知的なカップルと言ったところ。
きっと会話も、仕事に関しての話だろう。












麻衣とぼーさんは、カップルよりも兄と妹という感じ。

麻衣は羨ましそうにナルたちのベンチを見ており、ぼーさんに
「いくら仕事とはいえ、やっぱり 若い子の方がいーのね」と言われていた。
しかしそういうぼーさんも、瑠雨のベンチを気にしていることを麻衣に突っ込まれ、溜息をつく。

「俺は別に好きとかじゃないからな!
」と否定するぼーさんに、「私だって…」と麻衣。

(…俺って瑠雨のこと好きなのか…?いや、確かに気になるけど、それは妹みたいな存在で…
でもそしたら麻衣も妹だもんな…それでも瑠雨にもつ感情と麻衣にもつ感情は違う気がするな…)
と考えはじめ、結論
「お互い、大変だな…」
「苦労するよねー」


と励まし合っていた。
その後は麻衣の学校の話などに花が咲いていた。









リンと瑠雨のベンチでは


『うーーん!少し寒いけど、気持ちいいね!乗り気じゃなかったけど、来て良かったかも!』
という瑠雨に

「そうですね。
たまにはこういう時間があっても良いかもしれませんね」

とゆったりとした時間が流れていた。



『ナルたちはファイル持ってるからきっと仕事の話ししてるのかなー。
麻衣たちは楽しそうにしてるから、出るなら麻衣たちのところかなー』

と気にして麻衣たちのところを見ているが、なかなか水がふってくる気配はない。





少しすると瑠雨たちも調査に関係のない今日の夕食についての話をしていた。

『今日の夕食何食べたい??』

「なんでもいいですよ」

『なんでもいいが1番困りまーす。どうでもいいって言われてる気分だし』

「違います。
瑠雨の作る料理は全部美味しいから、本当になんでもいいんですよ」

と恥ずかしげもなく言うリンに言葉をなくし照れる瑠雨。



すると、水滴がふたりの頬をかすめる。


「『?!』」

瑠雨が上を見上げると共に、大量の水がふってきた。

「瑠雨!!」

リンは瑠雨を強く抱きしめ、水はほぼリンにかかった。


『大丈夫!?』

とすぐに、抱きしめられたことに照れてしまって赤くなっている顔を隠しつつ、リンの腕の中から逃げ、濡れたリンを持ってきたバスタオルで拭く。


ぼーさんと麻衣も「大丈夫か?」「大丈夫?」
と駆けつけてくれる。


その時ナルから
「原さん!?」
と声が聞こえ、みんなで真砂子のところに向かった。
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