main
□人形の家
9ページ/11ページ
穴を見る。それは井戸をうめたものだった。
真砂子をホテルから呼び戻し、その井戸を見てもらう。
「あたくしにはこの井戸な地の底まで続いているように見えますわ…
はるか底に子どもたちの霊がよどんでいる。
ここには女の霊がいます。
奥深いところにひそんで…母親のふりをして子どもたちの霊を呼んでいます。
…子どもたちは家に帰りたいのですけど、道に迷って出られないのですわ。
女は子どもたちをつかって、新たな霊を呼んでいるんです。
ミニー…立花ゆきさんは子どもたちのリーダーですけど、ほんとうは苦しくて悲しくて…もうこんなことはイヤだといってます」
「とみこというのは?」
「女の子どもです。女は子どもをさがしていますの。
自分の娘を…それで子どもを集めているのですわ」
という真砂子の答えに
「そういうことか」
とナルは全部が繋がったようだった。
そして
「出かけてくる。
帰りはいつになるかわからない。あとをたのむ」
と言いナルは部屋を出て行く。
除霊は次は綾子がチャレンジすることに。
ぼーさんとジョンはホテルの礼美ちゃんのところへ。
綾子は
「こわいからいっしょにいて」
と言い、麻衣と瑠雨を連れて居間へ。
除霊がはじまると、居間の温度が下がり始めたようで冷気を感じる。
ラップ音がはじまり、綾子は除霊を止め、麻衣に「綾子、続けて」と言われ続ける。
しかし
「きゃ、誰かが触ったのよ!」
怖がり始めるため、麻衣にしっかりしなよ!と喝を入れられる。
その時…
瑠雨の足を何人もの手が掴む感覚。
そしてそのまま井戸の方へと引きづられる。
綾子はパニックになり、瑠雨の名前を叫び続ける。
「瑠雨!」
リンも居間に駆けつけ、瑠雨を掴もうとする。しかし間に合わない。
麻衣は瑠雨を追いかけ、手をつかむ。
瑠雨と麻衣はそのまま一緒に井戸へ落ちて行った。