短夢
□銀さん、本当はね…切Ver
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住ませてもらっていた万事屋の玄関から飛び出て走り出す
銀さんに初めて会った時
捨てられて一人だった私を、優しい笑顔で拾ってくれた
外は雨が酷くて、
それでも私は傘もささずにただ走る
行き先も決まっていないくせに…
銀さんに拾われたあの、
忘れられる事の出来ない
人生で1番幸せだった日も、
そういえば
雨が降っていた
ふ、と少し道の先を見る
そこには銀さんと、
私の嫌いな女の人。
このまま走れば見つかってしまう
もうこの道は通れない
私は立ち止まり、立ち尽くす
銀さんが女の人を傘の中に入れてあげて。
相合い傘ですか。
私の方が先に銀さんと出会ってるのに
私は銀さんとそんな事した事なんて一度もないよ…
やっぱり、私
今までずっと、邪魔しちゃってたんだね……
ごめんなさい
我が儘してて。
〜10.5.2008