お話

□*12月29日
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ダヒョンside






朝起きてサナおんにの顔を見たら、今日の計画とか全部見透けられそうで、思わずパッと視線を逸らしてしまった




まずお昼には遊園地に行って2人で遊んで、そのあとはちょっとオシャレなレストランに行くの




その話をチェヨンに自慢していたら、聞こえてくる大好きな人の声






「ありがと!」






嬉しそうにはにかむサナおんに




本当は誰よりもいちばんに言いたかったのにな…




ちょっとしゅんとする




そのあとすぐに聞こえてきた会話






「ナヨンおんに唇柔らかいね〜」



ナ「ん?キスしたくなっちゃった?」




「するならサナからすんごい深いやつしてあげるよ」






冗談っていうのは分かってる




でもやっぱりサナおんに自身の口から出た言葉だから、少しムッとする




サナおんにの恋人はわたしなのに




悶々としながらサナおんにを見つめると、わたしの視線に気付いたのかこっちを見てきた




ヘラヘラとした顔で嬉しそうにしているサナおんにを見たくなくて、思わずプイっと横を向いてしまった




さすがにやりすぎたかな…




そう思ってサナおんにの方を見ると、案の定不機嫌になっていた




こんなんじゃデートのお誘いなんて出来ないよ…




チェヨンに話して自分のしたことを悔やむ









何度か話しかけようとはするものの、結局話しかけきれずにサナおんにの誕生日が終わろうとしていた




(もう9時…)




さすがにこんな誕生日にしたくはない




思い切ってサナおんにに話しかける






『…サナおんに?』



「ん〜?」



『あの、ちょっと話があるんだけど、』



「ん〜、ちょっと待って今いいとこなの」






スマホに夢中になっていてこっちを見ようともしないサナおんに




嫌だ




こっちを見てよ




サナおんにが振り向いてくれないから、腕を引っ張ると、一瞬びっくりした顔をしてたけど、すぐに向き合ってくれた






「話って何?」



『あの、えっと、、誕生日…おめでとう』



「うん、ありがとう」






それを言ったきり沈黙が続いてうまく呼吸も出来ない




そんな沈黙を破ったのはサナおんにだった
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