お話
□*心配で
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ジヒョside
サナが体調不良を訴えて病院に行ったことをマネージャーさんから聞いた
わたしは心配で心配で仕方がなくて、カカオトークでサナに『大丈夫?』と送ると、「全然大丈夫!」と明るそうな返事が返ってきた
絶対大丈夫じゃないくせに…
どうしてもサナに会いたくて、収録が終わってすぐに車に乗り込んだ
みんなはまだ着替えてるけど、わたしだけ一目散に来たものだから、マネージャーさんも気を利かせてくれたのか他のメンバーを置いて、わたしだけ宿舎に帰らせてくれた
宿舎についてすぐにサナの部屋に行く
『サナ、、!』
大きな声で叫ぶと、ベッドの上で寝ているサナがいた
額には少し汗をかいていて、すごくキツそう
「ん、、ジヒョ…?」
目が覚めたのか、うっすらと開くサナの目とわたしの目がパチッと合った
『サナ…大丈夫??』
「うん…ちょっと眠かったから寝てた」
『うそ、、、わたしの前では強がらないで』
眉間に皺を寄せて答えるサナは本当にしんどそうで、手を握ってみるけど、握り返してくる手には力が入っていない
今までの不安が一気に解放されて、涙が零れる
「ジヒョ…?ごめんね、心配させて」
『っ、、ううんっ、ほんとに良かった…』
空いている左手でわたしの頭を撫でた後に、わたしの後頭部に手を回して、サナの胸元にぎゅっと抱き寄せられる
その行動さえも涙へと変わってしまう
「ジヒョ、泣き止んで?…可愛い顔が台無しだよ〜」
弱々しく笑うサナにキスをすると、少しびっくりした後すぐにふにゃあっと微笑む
『無理しないで…お願いだからっ、、』
「うん…ごめんね」
その間にもサナは優しく頭を撫でてくれて、いつの間にか涙は止まっていた
「…落ち着いた?」
『ん…ごめんね、』
「ううん、サナの為に早く帰ってきてくれたんでしょ?ありがとう」
顔を上げると、少し顔色の良くなったサナがいて安心した
だけどそれと同時にサナから深いキスをされる
『んんっ、、んふ、、ぁ…ダメっ、サナぁ、、、また体調がっ、』
「でもジヒョが可愛いから」
キスをしていると、胸へ伸びてきたサナの手
その手を掴んでサナを止めようとする
けどそれは無意味みたいで、サナのキスで力が入らなくなったわたしは、サナの上に覆いかぶさるような格好になってしまった
傍から見ればわたしがサナを押し倒してるように見えるだろう
「サナ動けないから…ジヒョが自分で動いて?」
突然開かれた口から出た言葉は、思わず『え?』と聞き返してしまうほど衝撃的で、その場で固まってしまった