お話
□*本当
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ミナside
思春期の恋人を持つのは大変だ
最近、色々なことに興味を持ち始めたチェヨン
そりゃ興味を持つのは良いことだけど、夜の営みやらのことを聞かれるとわたしは何も言えなくなってしまう
今日もわたしのベッドに潜り込んで来て、背後からギュっと抱きしめられる
「ねえねえ、ミナおんに」
『…ん?』
「しよ?」
小声でもなんでもなく普通の声で言ってくるから、ほかのメンバーに聞こえていないか不安になり、周りを見渡す
幸い、誰も起きていなくて部屋はしんと静まり返っている
「ちょっと、いきなり何っ、ん、、」
後ろを振り向いた瞬間、チェヨンの唇がわたしの唇を捕らえる
そのままわたしの上に跨って、わたしの体や頬、腕を撫で回す
まだ18歳っていうのに、頭がクラクラするようなキスをする
どこでそんなこと覚えたの?
いつかチェヨンに聞いたことがあるけど、誤魔化されてその話は途切れた
そのことを思い出しながらキスをしていると、ゆっくりと離れる唇
「ミナおんに…何考えてるの?」
『…ううん、何も考えてないよ』
「…うそだ。何かあったなら言って?」
不安そうな目でうるうるとしながら見つめられると、どうしようも出来なくなる
『ただ…チェヨンとのキス気持ちいいから、、、どこでこんなキス覚えたんだろうって……昔の恋人かなって思ったらなんか、、んうっ、』
わたしの話を遮るかのように重なる唇
息ができなくなって苦しくなってくると、それが分かったかのように離れる唇
「ミナおんにとしかこういうことしたことないよ」
『っ、、うそだよそんなの…』
そう言って顔を横に向けると、チェヨンに顎を掴まれて正面に向き直させられる
「どこで覚えたかなんて知りたい?」
『ぅん…知りたい』
目をじっと見て話していると、いきなり照れ出すチェヨン
『?…チェヨン?』
「……そういうやつを見たの」
ぼそっと小さい声で言って、真っ赤になった顔を隠すかのようにわたしの上に覆いかぶさる
理由が可愛すぎて、思わずくすっと笑ってしまう
「笑い事じゃない〜」
『なんだ、チェヨンもわたしと一緒だったんだ』
そう言うと、すぐに顔を上げて目を見開いたチェヨン
「ね、ほんと?今言ったこと、ほんと?」
『え、本当だよ?わたしの初めてもチェヨンだったもん』
「だってミナおんに…初めてのときとか全然痛がってなかったじゃん」
『年上だから我慢しようと思ってたの』
初めて口にすることを、嬉しそうに聞くチェヨンが可愛くてぎゅーっと抱きつく
すると、同じように抱き締め返しておでこにキスをされる
「ミナおんに…好き、大好き」
おでことおでこをくっ付けて間近にあるチェヨンの顔は本当に嬉しそうで、わたしまで幸せになってしまう
「んじゃあミナおんに…再開しよっか」
『…え、するの?』
「もうスイッチ入っちゃったしそんな可愛いこと言われたら止まれない」
再びチェヨンにキスをされたら始まりの合図
軋むベッドの上で幸せを分かち合った
END