お話
□*近くて遠い
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ミナside
きゅうっと胸が締め付けられる
これで何回目だろう
嫌なら言えばいい、でも言えない
サナおんにの嫌がることはしたくない
嫌われたくない
今日もダヒョンと2人でずっと話しているサナおんに
わたしの視線にも気付いてくれない
(あかん涙出てきそう…)
「ミナ?どないしたん?」
『モモおんに、』
「そんな切羽詰まったような顔して、何かあった?」
わたしが見つめる先を見て何かを察したモモおんには、「あぁ〜…」と言ってわたしの横に座る
『ダヒョンのこと、好きなんかなあ』
「そんなわけないやろ!ちゃんとミナを大事に思ってると思うで?」
どうしてもネガティブな方向に考えてしまうわたしをいつも支えてくれるモモおんには、一生友達として大切な人
でもやっぱり気になる
わたしにはそんなに幸せそうな顔見せないのに、、
(あかん、ほんまに…)
「ミナ、泣かんといてやぁ…」
『え?』
いつの間にか頬に伝っている涙
モモおんにの眉は垂れて、わたしの目を見つめてくる
『っ、大丈夫やから、、っへへ、』
「そんなに辛いならモモの所におればいいのに…」
『っ、、ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね、っ』
モモおんにの気持ちには気付いてる
モモおんにの所へ行けばどれだけ楽になれるか、いつも考えてしまう
だけどわたしと付き合ってもモモおんにが傷付くだけ
だからわたしはモモおんにの気持ちに気付かないフリをする
(わたし、最低だ)
そう思いながら洗面所に向かった