聖闘士星矢

□聖闘士星矢
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一輝「瞬。お前はやはり・・・。」
パンドラ「ハーデス様❗なんと瞬の肉体がハーデス様に反乱を起こすとは。こ、これは一体・・・」
一輝「瞬お前はやはり・・・。死ぬ覚悟でハーデスをその身に受け入れたのだ。」
パンドラ「何だと?それはどういうことだ?まさか、瞬はこういう機会を狙って敢えてハーデス様に身を任せたとでも言うのか?」
一輝「その通りだ。」
パンドラ「!?馬鹿な!自分の身を犠牲にして命と引き換えにしてでもか?」
一輝「瞬とはそう言う奴なのだ。その星座の名の通り地上を救うため自らの身を犠牲に捧げたアンドロメダ。瞬はまさしくそのアンドロメダ星座の聖闘士として常に自分の身を犠牲にしながら闘ってきた。自分が傷付くことによって誰かが救われるなら喜んで自らを犠牲に捧げるような奴なんだ。でも、これではっきりしただろう?」
パンドラ「何?」
一輝「瞬は断じてハーデスの肉体となるべく生まれたのではないということが。地上を守るべきアンドロメダの聖闘士として生まれたということがな。」瞬を撃とうとするとパンドラに槍を刺される。2回目の時は瞬が脱いだ聖衣のアンドロメダ鎖が飛んできて一輝を守った。
瞬「兄さん、悲しまないで。僕は嬉しいんだよ。僕一人の命で地上の人々の命を救えるんだから。だから、もう躊躇わずに・・・躊躇わずに撃って。兄さん」
一輝「瞬。」
―――昔―――
瞬「兄さん、兄さん。」
一輝「どうした?だらしないぞ。瞬。」
瞬「でも、でも・・・」

一輝「良いか?瞬。どんなことがあっても挫けるんじゃないぞ。どんな試練をも乗り越えて必ず日本に帰ってこい。」
瞬「ええ。生きて再び兄さんと会える日を楽しみに・・・楽しみにしています。」
一輝(瞬。聖衣を手に入れて再会したとき涙を流していたお前を俺は惰弱だと言った。だが、今なら分かる。あの時の優羽花が言った言葉の意味が。お前の涙の中にある深い優しさを・・・真の強さを・・・)
瞬「兄さん。僕を撃って。地上の人々の平和の為に。」
一輝「よく・・・よく言ったぞ。瞬。それでこそこの一輝の弟だ。アテナや優羽花と供に地上を守るアテナの聖闘士だ。」
瞬「うん。」
一輝「瞬。お前の命、地上を救うためにもらったぞぉ❗」
パンドラ「!?馬鹿な!止めろ❗一輝ーーーー!」
一輝「瞬。」
瞬「兄さん。」血が滴り落ちる。
一輝「瞬。瞬よ。」
氷河「!?」
紫龍「何?今の小宇宙は・・・」
氷河「ああ。間違いない。一輝が瞬を殺した。」
ミーノス「何ですか?この小宇宙は?」
ラダマンティス「これは先ほど感じた鳳凰星座の小宇宙と同じ・・・。だが、炎のような力強さはなく悲しみに満ち溢れているだと?」走り出したカノン。
ラダマンティス「待て!カノン❗」
カノン(一輝。まさか、お前・・・)
アテナ(この小宇宙は・・・)
星矢の見ている夢では瞬の中から変な物体が出てきた。そして一輝がより大きな物体に喰われた。それは星矢の夢だった。
パンドラ「ハーデス様❗け、拳を止めたか、一輝。しかし、あのすさまじいスピードを直前で止めたために拳がそうとう傷ついたな。」
ハーデス「何故止めた?鳳凰星座。思ったよりも甘い男よな。フッ。何十億と云う地上の人間よりもたった一人の弟の命の方が大切か。しかし、これでお前はグレイテスト・エクリップスを阻止できるかもしれん僅かな望みを無にしたのだぞ?」髪の色が黒に変わり瞬の肉体は完璧にハーデスの物となってしまった。
ハーデス「パンドラ。その男の体、丁重に始末せよ。」
パンドラ「はい。」
ハーデス「まもなくグレイテスト・エクリップスが始まる。地上は死者の国に冥界に変わり―――その時ハーデスは大きな小宇宙を感じる。
ハーデス「な、何?何だ?この小宇宙は?ま、まさか・・・」
パンドラ(一輝・・・「誰か・・・誰か居らんのか?」バレンタインという敵が出てきた。
パンドラ「鳳凰星座の体、コキュートスに始末いたせ。敵とは言えハーデス様の肉体となった瞬の兄。くれぐれも丁重にな。」
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ハーデス「誰だ?そこにいるのは?暫く誰も入るなと言ったはず。早々と下がるとよい。」
シャカ「そうはいきません。やっと貴方とこうして出会えたものの。」
ハーデス「何?お前は何者だ?」
シャカ「黄金聖闘士、乙女座のシャカ。」
ハーデス「!?」
シャカ「ハーデス。お命頂戴する。」
ハーデス「シャカ。お前はアテナと余の妻、ペルセポネの供をしていたようだが今まで何処を彷徨っていたのだ?」
シャカ「もちろん、貴方がこんな地獄になど居るとは思わぬのでアテナやルキアと共にエリシオンへ向かっておりました。」
ハーデス「それはご苦労なことだ。エリシオンはアケローン河の上流レーテ河の彼方にある。アテナと云えどたどり着くのは容易ではあるまい。だが、余の妻ならば辿り着けたであろうな。」
シャカ「はい。ですが、肝心なルキアは方向音痴でして幾度か迷っているうちに貴方の小宇宙を感じ急遽こちらへ向かった始末であります。」
ハーデス「そのアテナと余の妻は何処に居る?」
シャカ「もはや死んでいく貴方には無用のことでしょう。」
ハーデス「!?ッ!」
シャカ「天摩降伏お命頂戴御免」
アテナ「お待ちなさい。シャカ。」
シャカ「!?」
ハーデス「!?」
優羽花「ハーデスに手を出さないで。沙織はここにいてくださいね」
ハーデス「やはり近くに来ていると感じた小宇宙は貴女たちだったか。ペルセポネ、アテナ」
優羽花「ハーデス・・・。」
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