夢 長編
□彼女は...
1ページ/2ページ
彼女に出会ったのは
私がひとりでBARで飲んでいた時。
「となりええか?」
『え?、どうぞー』
見もせずに適当にかえしたのが始まりだ。
「よかったわぁ。なぁ名前なんていうん?わたしは、ゴロ美いうねん」
『は?え、えと、名字名無しです。』
隣をみるとエナメル質のピンクで露出の高いドレスをきた、おネエがいたのだ。
断ればよかったと後悔した。
「名字ちゃんな!」
にしし、と笑うゴロ美。
ははは、と引き笑いな名無し。
「名字ちゃんはいつもひとりなん?」
『はい。特に彼氏もいないんで。』
ふぅ、とため息を零す。
「わたしのこと話してもええかー?」
『いいですよー。退屈なので』
断らなかったからちゃんと相手をしてやろう、そう思いながら名無しはゴロ美の方に顔を向けた。