緑side



「小山は、俺のことどう思ってるの」


「なに、いきなり」


……どこまで彼は鈍感なのか


「いいから答えて」


「…大事なメンバーで大事なシンメ」


何故なのか
会うたびに『好きだ』と伝えてきた
それを【メンバーとして】と受け取っていたのか
そう思うと、辛くて仕方なかった


「シゲちゃん、どうしたの?」


どうしたもねえよ
なんで伝わってくれないんだよ
なんで


なんで


「伝わんないんだよ………」


「え?」


「俺は!小山のことが好きなんだよ!メンバーとしてでもない!シンメとしてでもない!一人の男として!小山をずっと見てきた!なのに…どうして…」


想いが爆発した
駄目だ。柄にもなく泣きそうだ


「………なら、もっと分かりやすく伝えてよ」


「え…?」


「俺も、好きだったんだよ」


遠回りしすぎ、と目の前には顔を赤くし眉を八の字にした小山の姿


両想いだった
その事実が嬉しくて、思わず抱きしめた


これから何をしようか
たくさん悩むけれど、今はこのままでいい


「これからよろしくな」


「こちらこそ、よろしくお願いします」


そう言う小山の顔が幸せそうで、触れるだけのキスをした

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