□第7話
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心を閉ざしたあの事件以来、時が止まっているかのようにゆっくりと流れていた時間も、
声を出すと決心したあの日からは時が経つのも早い。


最初は戸惑いもあったが子供たちに囲まれて生活しているせいか、心も穏やかで、以前のようにギュッとした苦しさがない。



睡「最初から会話をしようと思ってはいけません。
しばらく声をだしていないのだから、まずは咳払いや裏声などを使って声の出しやすいことから喉の筋肉の緊張をほぐしていってください」


睡骨様は素晴らしいお医者様だった。

心優しい上に熱心で知識も幅広く、みんなが親しんでいるのもすぐに理解した。


しかし、私が目を覚ましてから数日後、睡骨様は突然姿を消した。


「睡骨様はたまにこうやって突然いなくなるんだ。
長いときは1週間も帰ってこなかったんだよ。
いきなり何事もなかったようにケロッと帰ってくるんだ。」


心配していた私の隣に座り、気を遣ってくれたのか、りゅうが教えてくれた。


私は蛇骨に殺されかけたあの日を思い出した。
いかにも睡骨様を知っているかのような口ぶり…

まさか睡骨様はあの蛇骨や蛮骨達の仲間?

いや、あの方に限ってそんなことはないだろう。
あいつらは子供たちを殺そうとしていた。
それに対し、睡骨様は血も見ていならない優しい方だ。


それじゃぁ一体どこへ……


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