□第1話
2ページ/3ページ




蛮骨の視線の先に蛇骨も目を向けると
キラーンと目を輝かせる





蛇「大兄貴、俺ちっと遊んでくるぜーっ!」






子供のように駆けながら蛇骨は山賊達の方へ向かう。



蛮骨は呆れたように深い溜息をつきながら近くの岩に腰かけ、頬杖をつきながらその様子を眺める。





「げへへ、こんなところで何してんだ」


「俺たちと遊ぼうぜ」



山賊達が楽しそうに取り囲んでいる「何か」に気を取られている間にどんどん近づいていく蛇骨。





蛇「その前に俺と遊びやしねーかい、お兄さん方」




「は?」と振り返る山賊達の顔を見るなり、がっかりした表情の蛇骨。





蛇「やっぱやーめたっ」





自身の方にぶら下げていた刀を一振りすると
バサバサと倒れていく男達。





蛇「ゲスい顔したオヤジしかいねーじゃんかよ。
今日はついてねぇなぁ………ん?」





倒れた野郎共の真ん中で動く人影が視界に入る。
生き残りか?とその方向に視点を向ける。






蛇「………女ぁ!?」






しゃがんでいたためか運良く蛇骨の刀に当たらなかった女がじっと蛇骨の顔を見つめる。





蛮「なんだ蛇骨、珍しく女んとこ助けたのか?」





女の顔を見るなり「お、結構イケるな」と呟きながら近づく蛮骨に
顔を真っ青にして勢いよく振り返る蛇骨。




蛇「そーゆう冗談、勘弁してくれよ!
俺は男にしか興味ねぇっつーの!」






そう言って女に刀を向ける。

しかし女は表情1つ変えずに蛇骨を見続ける。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ