ゴーストハント夢
□旧校舎
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ある日の放課後、私はミチルと恵子と麻衣と一緒に視聴覚室で怪談をすることになった。
昨日帰りに、恵子とミチルが外部生の麻衣と私を誘ってくれた。
元々私は誘いを断らない性格で、楽しそうだし行くことにしたのだ。
しかも、これ、前世かよくわからないけど、
昔、ゴーストハントの漫画やアニメや小説を何度も読んでたから知ってる。
これきっとそこにトリップしたんだ私………。
ミチルと恵子と麻衣の名前に覚えがあったし、放課後の怪談とくればもう、そうなんだろうと確信してしまう。
恵子と麻衣の怪談が終わった。
次は私の番。
このために自分の怖い実体験を用意しておいたのだ。
もちろん自分の名前は伏せておくのは忘れない。
「これは中学校の文化祭準備の帰りに起きた、ある女の子の話なんだけど、
その日は文化祭の準備のラストスパートで、帰るのが遅くなって、もう夜の20時になっちゃってたの。
同じ方向で帰る子が少なくて、3人で帰ることになったんだけど、
仮にB子C子って名前にしとくね。
その日は一緒に帰る内のB子が一番家が近いため、いつもとは違う道を通って帰ったのね。
そしたらその道は普段から人通りが少ないらしくて、夜だから余計に寂しい感じで、
それで電柱を通る時、ある家の前で、夫婦2人と子供1人が俯いた状態で何も会話もせずに突っ立っていたの。
なんだか変だなって思って、そのことを2人に話すと、一緒に帰ったB子C子は何も見なかったよって言うの。
まぁ暗い夜道だから気にせずそのまま帰ろうとして、B子の家に着いたからバイバイしたんだけど、
次C子が家近いから帰ろうとしたら、突然C子が学校に忘れ物をしたって言ったの。
まぁまだ学校に近いし取りに帰ったんだけど、
そしたらまださっきの家族が同じ状態で突っ立っていたから、やっぱりおかしいと思ってC子を見てみたんだけど、
やっぱりC子には見えてないらしく何事もないかのように歩いてたの、
なんだか気味悪いから、学校に忘れ物を取りに行ったら、あの場所は通らずにC子と帰ったの。
そしたら翌日B子によると、朝パトカーが近所の家に止まってて、どうやら昨日ちょうどあの人たちが立ってたところの家で、家族3人が殺害されたんだって。
あの時、あの家族は誰かに助けを求めてたのかもね……」
カチッ
話し終えたので光を消した。
恵子が
「うわー…」と呟いた。
ミチルと麻衣も肩を抱いている。
次はミチルの番で、
旧校舎の怪談についてで、建て替え工事の度に事故が続き、自殺した教師もいて、部活の先輩が犬の散歩中、旧校舎を見ると白い人影があったらしいとのことだった。
ようやく終わって
「じゃぁ…消すね」
ミチルが静かに言う。
ミチルのペンライトが消え、部屋の中はまた、しんと静まりかえった。
あたりは闇と雨の音に包み込まれる。
恵子の静かな声をあげた。
「…いち…」
「…に…」
『…さん…』
「…し…」
私達は全員で4人。
5人めの声が聞こえるか、私達は耳を澄ました。
雨の音だけが聞こえる、そんな静寂の中
カタンっと、音が聞こえ、
「ご」
「「きゃぁああっ!!!」」