ゴーストハント夢

□放課後の呪者
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これで上手くいく!!………と思っていたのに。


「おはよう〜!…………って、あれ?名前、眼が赤いよ?」

麻衣が私の顔みてビックリ。


そう……っ!なんと昨晩、霊の抜き打ち家庭訪問があったのだ。

しかも、窓の外からコンコン叩くという礼儀のなさっ!………おかげで寝れませんでしたよ。


てか、昨日の放課後に手紙だして、夜に襲われるって早くね!?

手紙を読んで、よっしゃ呪うぞ〜!ってなったのかね……。フットワーク軽過ぎだろ……。


その後、ベースにナルとリンさんが入って来たがナルは私の顔を見て、眉を顰めた。

「名前、眼、赤くないか?」

あら、ナルこそ眼が赤くてよ?

私のことを説明していた麻衣も気づいたようだ。

「まさか、ナルも狙われたの!?」


「ああ、昨日僕の部屋に霊が出た。視線をそらすとまずいと思い、一晩中睨みあいだ」


ナルと一晩中見つめ合うだと……っ、なんて羨ましい霊なんだ!?

と、思ってると、いきなりリンの怒鳴り声。

「どうして私を呼ばなかったんですか!」


一瞬、変なことを考えていた私が怒られたのかと思ったけど、それは違うくて。

リンさんが初耳だったらしく、ナルを怒鳴るという珍しい現象が起きていた。

しかし、ナルは煩わしいとばかりに肩を竦めるだけ。


リンさんが諦めてパソコンに向かったことで、今はもう言い争いは終了。

ナルは何事もなかったかのように資料をめくっている。


静かになったところで、私はナルに聞いてみた。

『なんで呪詛をかけられたんだろ?』

ナルはともかく、私が呪詛かけられるのはおかしいよね……。

「……確かにそうだな」

ナルと一緒にうーんと考えていると、麻衣が閃いたように言う。

「名前は呪詛を見つけたし、ナルは陰陽師だからじゃない?」

「は?」
『ん?』

麻衣の言葉にナルと私は同時にポカンとする。


どうやら昨日、麻衣が笠井さんと話した時に、私が呪詛を見つけたことを言っちゃったらしい。


これには思わず頭を抱えちゃったよ……。


すごい身近にいたな、元凶がw

それにしても、呪詛を見つけたことを笠井さんに言うとは思わなんだ……。


それと、ナルが陰陽師だというのは勘違いだとわかり、麻衣の驚きの声がベースで響いた。


あの後、タカから吉野先生が車で事故ったと報告があり、今はベースに集まった霊能者たちと呪詛探し中だ。


ちなみに、ナルが陰陽師じゃないと知った綾子とぼーさんは煩かったけど、すぐに笠井さん犯人説の話になった。


麻衣は「笠井さんは犯人じゃない!」って言い張っていたけど、ナルはだんまり。

もう産砂先生が犯人って言っちゃえばいいのにね……。


さすがに私は『麻衣に賛成!』って言っておいたけど。


とにかく早く呪詛処分しちゃおってことで、

ぼーさんと綾子、ジョンと真砂子、リンさんと麻衣、ナルと私

に別れて探すことになった。

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