小説

□ ワタシノアナタ【ようちか】
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他の人を見ないで。
「梨子ちゃん! 今日どっか寄ろー?」
他の人と喋らないで。
「あっ! ルビィちゃん! 花丸ちゃーん!」
私だけを見て?
「千歌ちゃん。」
「ん? なあに、曜ちゃん?」
「忘れた?フフッ 今日は、千歌ちゃん家で私と二人で歌詞考えようって。」
「あー! 忘れてた! ごめん、曜ちゃん。」
「アハハッ じゃあ行こっか!」
「うん!」

___。


「んぁー! 思いつかないー!」
可愛い。
「アハハッ頑張れー。」
「また梨子ちゃんに怒られるー。」
梨子ちゃん……。 千歌ちゃんはホントにおバカさんだな。
「アハハ……。 ……ねえ、千歌ちゃん。」
「んー? なあに、曜ちゃん。」
「千歌ちゃんは梨子ちゃん好き?」
「怒ると怖いけど好きだよ!」
好きだよね。
「果南ちゃんは?」
「好きだよ! 果南ちゃんって綺麗だよね!」
千歌ちゃんはみんな好きだよね。
「そっか……。 じゃあ私は?」
知ってるよ。 答えは___
「勿論、好きだよ! 大好き!」
だよね。
「私は……私は千歌ちゃんが嫌い。」
「え……? 曜ちゃん?」
「梨子ちゃんや果南ちゃんと楽しそうに話す千歌ちゃんは嫌い。 私だけを見ない千歌ちゃんなんて嫌い。」
「曜ちゃん?」
「千歌ちゃんの言ってる好きは友達としての好きなんだよね? 知ってるよ、それくらい。」
「曜ちゃん!」
「ねえ、千歌ちゃん。」
「……な、何?」
「ワタシダケヲミテ?」

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