「っ!……は…うっ 、」 クロスに言われるまま、着ていた服を全て脱いだシルク。 それだけでも十分消え入りたいというのに、 「もっと奥まで挿れんと気持ちよくなれんぞ」 「もっ…! 無、理っ 」 一体全体どこから取り出したのやら。 まぁ、クロスの部屋なのだからこういった道具があるのもおかしくはないのかもしれないが… 「シルク。こっち向け」 「…っ!」 クロスのそれよりは小さいものの。 渡されたのは男性器を模した、大人の玩具で。 それで中を解せと言ったっきり傍観を決め込んでいたクロスが、不意にシルクのいるベッドへ足をかけ、顎を掴んできた。 「…いい顔だ」 「やっ…!!」 卑猥な動作で口端の唾液を舐めとられ、シルクは赤面する。 「見ててやるから、弄んだらどうだ?」 「っ、」 玩具は片手で持ったまま、唾液で湿らせた指でゆるゆると中を解すシルクに向かってそう言い放てば、シルクは首を横に振った。 「出…来、ないっ」 「オレのより小さいんだから、出来ないわけないだろうが」 「だってさっき言ったっ…!」 「あ?」 中を解していた指を引き抜いたシルクが、珍しく語気を強めてクロスの方を向いて。 「だってっ…さっきちゃんと言ったよ。 クロスがいなきゃ出来ないことばっかだって…ちゃんと言ったっ!!」 「!」 顎を持つクロスの手を伝って落ちる、シルクの透明な涙。 …いつもながら予想だに出来ないシルクのその一言には嬉しさがこみ上げるたものの、 「…駄目だ」 「っ!」 その顎から手を離すと、クロスは元いた数十センチ先の椅子へ腰掛けた。…戻るは傍観体制。 「後でちゃんと仕上げてやる。だがその前にやるべきことは…分かるな?」 「………っ、」 そのクロスの動きを目で追って諦めたのか、シルクは恐る恐るまた秘部の入り口付近まで手にする玩具を持っていった。 「もっと足開け」 「……っ、ぅ」 言われた通りに足を開くシルクの、真っ赤に熟れたそこ。 ── グチュッ 「んんッ…!!」 「全部埋め込むまで、絶対に出すなよ」 「そん…なっ、」 苦しそうに顔を歪めながら、シルクは必死でそれを中へと押し込んで。 ガクガクと震える足もなんとか落ち着かせ、シルクがその全てを中へと収めようとしたその瞬間、 ── ヴイイィィン!! 「?! っやああっ!!」 いきなり振動を始めたそれに、為すすべもなくシルクは仰け反った。 「…っあ! クロ…っあああッ」 耐えきれずに体を折り、荒い呼吸で震えるシルク。 「外に出したらお仕置きだからな」 「そん…なっ…や…!!」 ── あともう少しで全部だったのに…!! 「…ぅ、っ……っあああッ!」 挿れようとすると擦れる中に、シルクは半分まで飲み込ませるのが精一杯で。 「あッ、…やんっ…!んんっ…!」 ── 頑張ろうと、してるのに。 「…チッ!」 「ク…ロ、ひゃあああっ!!!」 歩み寄ってきたクロスに期待すれば。 いきなり片足を持ち上げられたかと思うと、中のそれを掴んで激しく抜き差しされた。 「やあぁっ!! や、めっ! あっ!んんんッ!!」 次に肩を掴まれ、逃げられないよう強く突かれて。 「ここだったか?」 「やっ!そこっ…!クロ…っ やあぁぁぁッ !!……んんっ!」 的確にイイところばかりをついてくるクロスにより、飛びかける意識。 それを耐えて繋いだら… 驚くように見開かれたクロスの瞳と目が合った。 ── まさかコイツ、オレのじゃねェとイきたくないなんてこと… 「ッあ──── ッ!!…や、だ…クロ…やめッ…んんっ!!!!」 何度も何度も切なげに体を震わせるくせに、 ── グチュ、 「…ッ!!」 その度に首を振って快楽をやり過ごすシルクを見て、クロスは自分のその考えが正しい事に気付いた。 「 ?!! 」 一気に引き抜いた玩具と同時、素早く自身を押し込んで。 「やぅッッ!! クロ、スのっ おっきっ、!」 「おいっ!!暴れんな」 シルクの上に覆い被さったまま、その退路を防ぐよう優しく抱き込んでやれば、 「っ、……ひくっ……」 本気で泣き出し始めたシルクに、今更ではあるがクロスはしまったと思った。 「あー…」 「ひっ う…クロスの、バカぁっ!!」 …まぁ、思えば怪我を労って珍しくも自分から服を脱ごうとしてくれたシルクに対するプレイとして、これはさすがに少しやりすぎたかな、と。 今更ながらにそんな事を考えてもみるが、 「…………だよ」 「 ? 」 ── 一人でよがる姿と、オレのでしかイきたがらねェ姿に…… 我慢出来なかったんだからしょうがねぇだろうが。 「抜いてほしいか?」 「……!!」 それには首を振るシルクに苦笑し、クロスは優しくその頭を撫でた。 「どうすればいい?」 めったにない事だが詫びのつもりで聞いてやれば、 「キ…ス、して」 「…クッ」 ── 本当に、コイツってやつは… 「とびっきりのやつをくれてやる」 「ん っ!」 深い深い口付けを一つ。息もつけないほどの。 「は…っん っ!!」 下をゆっくり突き上げてやる傍ら、意識はキスにしか集中出来ないよう、絡めた舌を角度を変えて何度も何度も吸い上げた。 「し、たはッ やぁっ」 「どっちのだ?」 舌か、下か。 ゆっくりとした刺激は体より先に、脳を蝕む。 「 ッ!!」 味わったことのない甘美なクロスのテクにより、高く鳴くこともなく絶頂を迎えたシルク。 「自分からせがんどいてそれか?ん?」 返事の代わりにか、クロス自身を飲み込んだそこをきゅっと締めてきたシルク。 愛おしさからその髪を一房持って口付けた。 「…愛してる」 それはたとえこの先何があろうとも。 変わらぬ愛で愛し続けるという、クロスの確かな誓いからだった。 |