シルクを湯の張ってない浴槽に入れて。 自身は腕捲りしただけの、つまりは服を着たままの状態でシャワーの調節を測るクロス。 対するシルクはといえば、タオルを巻こうとした所をクロスに止められたせいで何も纏ってない体をしゃがんで隠すとかいう……抵抗にもならない抵抗を試みていた。 「…あっ…!!」 けれどそれすらもあっけなくクロスの片腕により阻止されてしまい、ぐっと引き寄せられる体。 「流すぞ」 「?! …つ、めた!」 常温より少し冷たい水をかけられ、驚いたシルクは適わないと知りつつもクロスの腕から身を捩った。 「…もっと温かいのが、いいっ」 そう言ってシルクは温度をあげようと手を伸ばしたのだが、何故だかクロスによってそのシャワーを握らされてしまった。 「……………」 複雑な顔でシャワーを持つシルクを他所に、クロスは何くわぬ顔でシャンプーを取り、シルクの頭を洗い出す。 そして間をおかずにシルクの手からシャワーを取ったかと思うと、そのままシャンプーの付いた頭を洗い流された。 「次は体、だな」 手慣れた手つきで手にしたタオルにボディソープをつけて泡だたせると、クロスはシルクを浴槽から出して立たせた。 そして── 「え?!…やっ、!クロスくすぐったっ……あっ…!」 怪我を労ってか優しくタオルを滑らせてくれるクロスに、けれどもその手がある一点を掠めた瞬間、シルクの口からは反射的に高い声が漏れてしまった。 慌てて口を塞ぐも、クロスによってその両手は頭上でくくられ、壁際へと押し付けられてしまう。 「…ひっ!そ、そこはいい、からっ…!クロ、」 「すぐ済む」 いつの間にか手袋を取った手で直にボディソープを付け、シルクの秘部に手を滑り込ませるクロス。 「ク、クロスッ!! ゆ、指入って…っあん!」 いつもと違って痛がらないシルクに気付き、クロスはためしに指を2本入れて中を掻き回してみた。 「っああっ!!…んんっ」 ── 泡があるせいか? 続く三本目には少し眉をよせるものの、特にこれといって痛がる様子はないシルク。 「気持ちいいのか?」 「…っ、……うん」 頷いたシルクを見てクロスが中に挿れた指の動きを速めてやると、 「…ク、ロス!…お願っ……キス、して?」 シルク自らキスをせがんできた事に驚いた。 いつもならクロスから求めさせても戸惑うシルクが。 「んっ! 」 クロスはそれにより湧き上がる微かな喜びを噛み締めつつ、シルクに口付けを落とした。 そして暫くシルクの口内を楽しんだ後、再びまたその白い首筋に朱を重ね付けする。 ── 自分のモノだという、所有痕。 「こ、れ…なんなの?」 「好きな相手にしか付けねェ印だ」 「…っ」 トロンとした視線を向け問いかけてくるシルクにそう答えてやると、シルクは目を瞬かせた。 クロスが腕の拘束を解いてやると、シルクはするするとクロスの背にしがみついてきて、無意識なのだろう荒い呼吸のまま潤んだ瞳で見上げてくるそれは反則級に扇情的で… 「…覚悟、出来てんだろうな?」 返事の変わりに唇を舐めてきたシルクを見て、さすがのクロスも ここまで自分を煽れるやつはシルク以外他にいないんじゃないかと思った。 「力、抜いとけよ」 シルクの片足を持ち上げて。 泡と愛液とでトロトロになったそこに自身の先端をあてがうクロス。 「…っい!!!んっ!!」 切れてる箇所が痛むのかシルクの眉が一瞬顰められはしたものの、けれどその後の挿入に対しての悲鳴は上がらなかった。 「っ、全部。入ったじゃねェか」 圧迫感に呼吸を整えるシルクの顔を持ち上げ、視線を合わせると。 ふっと笑いかけてきたシルクを見て思わず、クロスは中に入ってる自身が一回り大きくなるのを強く感じた。 「えっ?!!」 「…今のはお前が悪い」 シルクもそれには気付いたらしく、驚いたようにクロスの背に回した手で爪を立てて。 けれど、クロスにとってはシルクのその動作すら愛おしかった。 自分でも不思議なくらい、シルクの仕草、言動一つ一つに堕とされていくのが分かる。 「…動くぞッ」 「ああっ!!!」 いつもとは違い痛がる様子のないシルクと、抑えきれない程の昂りからクロスは最初から激しく出し入れした。 「っあああ!!ひあッ!!」 火傷しそうなくらい熱い中で擦られる箇所は良いところなのか、シルクから上がる声はクロスが最初に抱いた時とは明らかに違う、甘く艶めいた声で。 「やっ、あんっ!……あっ! ふっ、…あぁッ!!!」 上がるその声からシルクの絶頂が近い事を知ったクロスは、ただ出し入れするという行為からギリギリまで抜いて突くという動きに変えてやった。 「ク、ロス …もうっ、」 「好きな時にイけ」 「……あああああああ──── ッ!!!!!!」 クロスが頷いたのを確認したシルクは一際高く鳴いた後… ビクビクッと痙攣し、そのまま意識を手放した。 その額に触れるだけのキスを落としてやったクロスもまた、シルクの中から素早く自身を引き抜くと、白い白濁をベットへと放ったのだった。 |