刻に抗いしモノ

□行きたいところ
3ページ/4ページ

黒尾は一つ溜息を付く



 「どうしたの?」


 「本当にMBIの御中じゃねぇかよ」


 「うん、まぁ」


 「それに・・・」


 「それに・・・?」



俯く黒尾


何か言いにくそうに眼を泳がせている


もう一度溜息を付くと私を見た



 「お前本当にセキレイって奴で後6日って寿命の事だったのかよ」



 「え、」



何で黒尾が


いや、原因なんかわかってる



 「御中喋った?」


 「御中喋った」



次会ったら血祭りにしてやる・・・(



 「・・・まぁ、そうだよ。いろいろあってね」


 「いろいろって・・・?」




黒尾が興味津々に私に聞いてくる



 「全部知りたい?その覚悟ある?また追っ手に襲われるかもしれないんだよ?」



きつく言い放つ


なるべく、黒尾には危険な目にあわせたくない



 「知りたい。


お前の事が心配だし、気になって夜も眠れなくなりそうだしな」





その眼には強い意志があった







痛い


また、胸が苦しい


優しい目とはまた違う強い目







このままじゃ離れられなくなる
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ