22Kiss

□掌…懇願
1ページ/1ページ



暗い部屋でぼんやり見える名前の赤く染まった顔を見つめながら、浅く繋がった部分からの快感を高める為に更に奥へと腰を進める。


少し苦しそうな声を出した後、自らの手で顔を隠すその仕草に不満を感じて彼女の弱点でもある胸へと唇を寄せ紅い印を付けていく。


それだけで自分を包む内側に圧がかかることが、感じてくれている証拠だと示していて気分が良くなるのだが、いつもは見ることのないその表情を見たいのだと彼女の手を取り自分の指と絡めた。


「…見な、いで、はずかしっ、ね、お願い…」


絡めた指に力を籠め握り返してくる様子に、自分の動きに合わせて息を弾ませながら涙を溢す名前に、熱く火照る身体に、門倉は満足気に微笑み


「もっと顔見せてくれんか、声も我慢せんでええよ。……可愛いのぉ名前。」


甘く囁きながら名前の弱いところばかりを攻め立てる。顔を覆う手が無くなったせいで漏れる声を抑えようと唇を噛もうとする彼女より早く自分の唇をそこに押し当て塞いでやる。


キスの間も強くなる締め付けに門倉自身も限界を感じて名前の頬を一撫でし彼女を絶頂に追い込もうとしたところで


「…ん、もっと…雄大くん、きもちっ」


頬を撫でていた手を掴み自らの口元に持っていき、掌にキスを繰り返しねだる名前に妖しく笑った門倉は


「…煽ったからには朝まで相手してくれるんじゃろ?」


と更に動きを速めた。



.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ