ダメプリ夢小説

□同盟国へ
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ガタガタッゴトッ
キャラバンを操縦しながらアニはセレンファーレンへと向かっていた。
先にミリドニアと和平を結ぶべきだったのか、アニは正直自信がなかった。
一度帰国した際に母様、父様からも明るく私の選択を間違ってなかったと言ってもらえたから、これでいいのだろう。
セレンファーレンで暫くの間お世話になるからといってタダ飯ばかり食う訳にはいかない。
グリまるにも協力してもらいながらキャラバンで少しでも稼ごうとアニは思っていた。

一週間ほど前
私はセレンファーレンの地でミリドニアの王子ナレク、皇族のヴィーノ、セレンファーレンの第一皇子リュゼ、宰相のクロム…と、メア皇子。
この5人に囲まれて調印式を行った。
ミリドニアとの和平調印にもセレンファーレンとの同盟調印にも、イナコを守る大切な意味が込められていた。
先にどちらからサインするか。それによって今後の私の身の置き方が変わる。
迷いに迷った末、セレンファーレンとの同盟調印を先に済ませたのだ。
すると、リュゼ皇子とクロムが私に、暫くセレンファーレンで過ごすといい
そう言ったのだ。
私は自分の国が好きだが外交も姫の仕事の1つと思い、一度イナコに帰りキャラバンを用意して再びセレンファーレンに向かうことにした。

イナコの騎士であるテオは私を心配して同行を望んだが、騎士という武力を率いて同盟国に入るのも違うので丁重に断った。
実質、グリまると2人(?)きりの旅になった。
あと半日でセレンファーレンに到着する。
母様はこの旅でお婿さんを探せばいいと言っていたけど…そんな余裕、ないと思う。私がこれから行うのはあくまでイナコのための外交だ。
色恋沙汰に振り回される訳にはいかない…

ガタッガタッ…ゴトッゴトッ

キャラバンは順調にセレンファーレンへと走っていた。

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