EXO
□タイトル未定
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「あっ、すみません」
突然ぶつかった何かは随分可愛らしい男だと気づいたのは数秒後。
(学ラン着てなかったら絶対性別分かんなかったわ)
「……大丈夫ですか?」
普通ぶつかった側が心配するならまだしもぶつかった相手を心配する言葉をかけるのはおかしいだろう。
けれど彼の目はとても虚ろで何処を見ているのか定かでは無かった。
「あっ、すみません。ご迷惑を。」
そう言って焦点が合ったと思えば散らばった物を鞄の中に詰め込み彼はそそくさとホームの改札を潜り何処かへ言ってしまった。
「そんなに何回も謝らなくても……って、これ。」
彼が落として言ったであろうブレスレット。
綺麗なビーズのそれはキラキラと光り輝いていた。
「駅員さんに渡して俺も帰るか」
ブレスレットを駅員さんに渡してそそくさと帰路を急ぐ。
*