Dグレ

□私は弱くないから平気
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小さい時に誰かが私に言った。
必ず迎えに来るから、って。
今ではただの思い出にしかすぎない。


「 アマネ……ッ! 待てよ!お前1人で何処行こうとして…! 」

『 大丈夫だよ、ラビ。私があっちに行ってアイツらの気が済むなら…それでもう誰も傷つかないなら… 』


私は身代わりになんて余裕でなれる。
これ以上みんなに闘ってほしくないの。
これ以上誰も傷ついてほしくないの。


『 こんな力のない私は1人の犠牲で済むなら… 』


私は人を守る力なんてない。
傷つけることしかできない。
けど今、守れそうなの。
初めて、誰かを守れるんだから。


ねぇ、神様。
こんな人生をココまで歩んだんだから。
力貸してくれてもいいんじゃないのかな?
昔から忌み子とか言われたりして、街を追い出されて、行く宛もなかった私を助けてくれた黒の教団の皆。
あぁ神様! どうか、皆を幸せにしてあげて。
これ以上誰かが悲しまないように。
これ以上誰かが消えていなくならないように。


『 私の願い、 』

1歩、

『 イノセンスよ、どうか 』

また1歩、

『 2度とこの世に帰れぬように 』

そして身体は

『 ノアの消滅 』

宙に浮き、

『 そして 』

愛しいあの人が伸ばす手は、

『 イノセンスの破壊 』

届かずに消える。


「 ……、なん、で、 」


「 アマネ……? 」


「 嘘、うそよ、いや、いやぁぁぁああああ!! 」



どうかもう彼等が苦しみの涙を流さないように。

生きて、お願い、


「 なんで勝手に消えるんだよ…!! やっと、やっと迎えにこれたのに…!! 」


end

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