氷と水の星霊魔道士
□第8章
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"う〜ん、、、
もうちょっと……"
わたしは左に寝返りを打つ。
…………
あれ、ここって、ギルド…?
突然の事でリルハは辺りをキョロキョロと見渡す。
(おかしいなぁ…わたし、ベットで寝てたはず、だと思ったんだけど)
目が覚めた(?)リルハはギルドの前で立っていた。
ふと、賑やかな声がギルドの中から響いてくる。
「あの声って…」
リルハはギルドに足を踏み入れる為、扉を開く。
「今日こそ、決着つけてやるぜ!氷ヤロー」
「望むところだ、かかってこいよ!」
「ふふ、今日も賑やかね!」
「そ、そうかしら…」
(あっ、やっぱりパパ!それにナツお兄ちゃんにルーシィお姉ちゃんにみんないる!パパ達、また喧嘩してる…)
リルハはミラ達がいるカウンターに向かいだす。
「あら、何かお困り事ですか?」
ミラがリルハに向かって何故かそう言葉を掛ける。
「え。」
リルハは唖然としてしまう。
「えっと…ミラ姉ちゃん。わたしだよ!リルハだよ!」
ミラは首を傾げ困った様な顔をする。
「どこかで会ったかしら?」
(えっ、えっ、どうなってるの?)
リルハは更に困惑してしまう。
「貴方、ここには何か用があるんじゃないの?」
今度はルーシィだ。
(ルーシィお姉ちゃん、わたしの事、知らない、のかな…)
そう思うとリルハは悲しくなっていく。
「…そうだ。パパとママは…」
ふと、まだ争ってる二人を見て近寄る。
「あ、ちょっと、そっちは危ないわよっ!」
ルーシィはリルハに声を掛けるがリルハはそれに耳を傾けずそして
「パパっ!!!!」
ナツとグレイはお互いに胸ぐら掴みながら見る。
「パパ〜?誰の事言ってんだよ…お前」
「迷子か?」
(そんな、パパもナツお兄ちゃんもわたしの事"忘れてる"の?)
「あっはははは〜。も〜う、みんなして何それ!どんな冗談なの?流石にそろそろ傷ついちゃうよ!」
「ん?」
ナツは突然くんくんとリルハの匂いを嗅いでいる。
「お前、なんか、グレイ似たような匂いすんぞ」
「!」
「じゃあ、グレイの知り合い?」
「あ?知らねぇな」
「!?」
「そう言えば"パパ"って誰の事言ってたの?貴方」
リルハは俯いてしまう。
(意味わかんない。なんでいきなりそんなみんなまるで"わたしが居ない"様な…)
目から涙が零れてしまう。
「おわっ、お、おい。いきなりどうした?」
グレイはいきなり泣きだすリルハを見て慌てだす。
ドゴォォォン
物凄い地響きと共に突然ギルド全体が揺れる。
体制が崩れそうになるのを近くにいたグレイに支えられる。
「今度は何だっ!」
みんなは一斉に確認するべく外へと駆け寄りだす。リルハもゆっくりとした足取りで一緒に出る。