スピカテリブル
□第21章
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「リールハーーー!何ボーッとしてるの?」
ルーシィの声に我にかえ
「ご、ごめんなさい..何でもない!」
慌ててルーシィの方へ急いで走り寄る。
....バタっ
そして躓いて転んでしまう。
「いたたっ..」
「ちょっ、リルハったら大丈夫?」
リルハは持ち前の明るい笑顔で心配掛けまいと
「えへへ、うん。大丈夫だよ!」
グレイも心配で駆け寄り
「本当に大丈夫か?どこか痛む所あったら遠慮なく言うんだぞ!」
「うん。ありがとう!パパ!」
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ライはそんなリルハを見ていた。
ヒスイが声を掛ける。
「どした?"妹の事"でも思い出したか?」
「何でそこでローズが出てくるんだ..」
「お前が決まってそんな顔であんな幼い子を見つめてるって事はローズかフレオの事だろうと思ったからな」
「....」
ライはなんとなく黙ってしまう。
「うっせ..」
そしてボソッと呟く様に吐き捨てる。