Story
□梅雨
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ちぎみゆ
咲「ちぎさん!おはようございます!あの…髪型、お変えなさったんですね!」
ちぎさんは今日はいつもほどワックスはしていない。けど少しアレンジはしてありそれはそれはちぎさんのような美少年にとても似合う。
早「おはよう!うん、そう!まあ、ワックスの量減らしただけのナチュラルだけどね!どう?」
咲「と、とても…かっこいいです…!」
早「わーい!ありがとー!ゆうみちゃんはなんでも褒めてくれるからついカッコつけちゃう…(笑)」
咲「私は、本当のこと、言ってるだけです!!…ちぎさんは、なんでもお似合いですね!」
早「嬉しいなぁ!」
咲「一度、ちぎさんの髪セットしてみたいです…」
早「面白い欲望だね(笑)」
咲「すみません…つい…でも本当にかっこいいです…!」
早「してみる?セット。」
咲「え…?いいんですか…?」
早「うん、いいよ。ほら。」
咲「で、でもせっかくカッコいいお髪を崩してしまうのは勿体ないです…」
早「いいじゃん!やってよ!」
そう言ってちぎさんはゆうみちゃんにワックスを渡し、近くの椅子に座ってゆうみちゃんに頭を向けた。
咲「な、なんだかすごく緊張しますぅ…」
早「なんで!ほら!」
咲「は、はい!失礼します…」
ゆうみちゃんはワックスを手に取り、おずおずとちぎさんの髪に手を伸ばした。
早「一回全体に馴染ませてからセットするといいよ。」
咲「あ、はい!」
ゆうみちゃんは遠慮しながらもちぎさんの髪全体にワックスを馴染ませ、少しずつ丁寧にセットする。ちぎさんは髪をセットされながら、あることに意識をもっていかれていた。
早「ねえゆうみちゃん、あのさ…当たるんだけど…」
咲「えっ…?」
早「その、さ。胸が当たるんだけど…」
咲「す、すみません!そういうつもりじゃっ!」
早「あ、いや、謝らなくていいんだけど…ちょっと襲いたくなるから…(笑)」
もうゆうみちゃんの顔は林檎のように真っ赤だ。
早「ごめんごめん、気そらせちゃって!続けて!」
咲「恥ずかしいです…」
早「帰ってから言えばよかったな!(笑)」
咲「すみません…!続けます!」
早「切り替え早いね(笑)」
それからしばらくして出来上がった髪を見てみると失礼ながら、不器用なゆうみちゃんが仕上げたとは思えない素晴らしい出来である。
早「凄い良い!!!最高!!!」
咲「え!本当ですか…!!よ、よかったで
す!」
早「ありがとう!気に入った!!」
咲「こ、こちらこそありがとうございます!!!」
早「みんなに自慢して来よ〜っと!」
ちぎさんはスキップで去っていった。