Story
□朝はあなたと共に
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朝、目を覚ますと目の前で眠っているのは私の王子様。色白な肌が朝日を浴びて透き通って見える。金髪に近い色のその髪は前髪が目元にかかっていて色気を増している。はぁ…素敵…ついつい見とれてしまう。
早「んっ……」
ちぎさんがうっすらと目を開ける。
咲「おはよおうございます」
早「ん〜…起きてたの…?おはよう」
体をめいっぱい伸ばして大きな欠伸をする。そしてそのまま伸ばした手は今度は私を包む。鼻先を合わせ、おでこがくっつく。ちぎさんは目をつぶっている。
早「今日は、どこ行こうか」
そうだ。今日はお休みだ。ちぎさんの運転でドライブデートをするのだ。
咲「ちぎさんは、どこか行きたいところ、ありますか?」
ちぎさんと行ってみたいところは数え切れないほどある。でも一応聞くことにした。ちぎさんの行きたいとこ、どこだろう…。ちぎさんは仰向けになって私のその質問に答える。
早「そうだな〜…ゆうみちゃんとならどこでも楽しそうだからな」
咲「嬉しいです。私もです!」
早「えへへ。ほら、ゆうみちゃんどこ行きたいの?」
やっぱりちぎさんは私を優先にしてくれる。
咲「あの…」
早「ん?」
咲「す、水族館…」
早「水族館?行きたいの?」
咲「はい…!」
早「賛成。大賛成」
咲「ほんとですか…!」
早「わくわくしてきたぞ!さぁ、そうとなったら準備準備〜!!」
そうってちぎさんは私に背を向け、鼻歌を歌いながらベッドのそばに脱いであったTシャツに手を伸ばす。広くて骨ばっている綺麗な筋肉のついた背中。みているだけできゅんきゅんしてしまう。
ちぎさんはTシャツを着てまだベッドに入っている私をみて微笑んで、声をかけた。
早「お姫様、デートのお時間ですよ」
ちぎさんはストレートだ。お姫様だなんて、嬉しいけどそれ以上に恥ずかしくて顔が熱くなる。
ちぎさんはそんな私の頭を優しく撫でてくれた。
ちぎさんの布団で寝て、ちぎさんの匂いに包まれて、ちぎさんとこうして朝を迎えられることが何よりも嬉しい。
はぁ…私、幸せです…