長い旅(トリコ・ココ)
□過去の産物
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〜ココside〜
いつもの時間になっても名無しさんちゃんが来ない
諦めた?いや、それはないだろう
昨日のことを思い出してもそんな様子は欠片もなかったし、何より彼女自身が「また明日」と言っていたのだ
この数日間、殺す殺さない以外にもいろんな話をした
最初は彼女がもう来ないように、と接していたが、今ではこうして来ないことを気にする程度には親しくなった
今日はこの時間帯に猛獣が出ると占いに出ていたことを思い出す
ココ(もしかして・・・!?)
最悪の事態を想像したボクは街に出た
街の中は一通り探し終えたが、名無しさんちゃんは見つからなかった
もう夜になってしまったし、きっと今日は何か用事が出来て来れなかったのだろうと思うことにした
ココ(とりあえず一旦戻るか・・・)
店へ引き返そうしたその時
「・・・っ」
すぐ横にあった路地裏から微かだが人の声がした
気になって覗いてみると、今まさに探していた人物がそこにいた