長い旅(トリコ・ココ)

□3%の希望
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「こんばんはココさーん!
殺してくれませんかー?」

ココ「軽く言ってもダメだよ」

ココの予想通り、店仕舞いをしようとするこの時間に名無しさんがやって来た

挨拶代わりに『殺してくれ』と要求する名無しさんを軽くあしらった後、ココはある提案を名無しさんに持ちかけた

ココ「ねぇ名無しさんちゃん」

「はい、何ですか?」

きょとんとする名無しさんを見て、ココは微笑みながら言った

ココ「自分がいつ死ぬ事が出来るのか・・・占ってみない?」



「あの・・・占ってくれるのはすごく嬉しいんですが、私お金持ってませんよ?」

先程のココの提案に乗った名無しさんは店の中に通された

中に入り椅子に座った後、冷静になって考えると、ここはお店で普通はお金を払って占ってもらう場所のはずだ

だが名無しさんの心配は杞憂だと言わんばかりの笑顔でココは言った

ココ「ははっ、いいよ別に、サービスだ
それにさっきはああ言ったけど、数年先くらいが限度だからね」

「それでもいいんです、ありがとうございます・・・!」

ココの言葉に純粋に喜んでいる名無しさんの姿を見て、ココは少し罪悪感を覚えた

ココ(・・・ごめんね、名無しさんちゃん)

ココは昨夜、名無しさんが占いに興味を持ったことを利用しようとこの作戦を立てた

占いの結果が『ボクにとって良い結果』だったら、ボクがこの先も彼女を殺すことは無いとわかり諦めてくれるだろう・・・という作戦だ

ココ(まぁ、占いの結果は賭けだけど・・・)

結果を待ちながら神妙な面持ちでココを見つめる名無しさん

占いといってもココの場合は水晶やらカードやらを使うものではないので、すぐに終わった

ココ「・・・うん、見えたよ」

「!ど、どうだったんですか・・・?」

名無しさんは緊張しているのか、少し声を震わせながらココに聞く

その様子を見つつ、占い師として淡々と結果を告げた
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