長い旅(トリコ・ココ)

□怒涛の初対面
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〜ココside〜

ココ「・・・は?」

目の前にいる女性が何を言っているのか、最初は理解出来なかった

だが、この実にシンプルな言葉を理解せざるを得なかった

ココ「殺してほしいって、ボクに・・・?」

「はい、きっとココさんの毒なら私を殺すことが出来るはずなんです!」

彼女は決してふざけてなどいなく、期待に満ちた顔には真剣味も含まれていた

何か企んでいるのではないか、と思い電磁波の様子も見てみたが特に怪しい様子もなかった

・・・まぁ、何か企んでいようといまいと、答えは決まってるけど

ココ「・・・悪いけど、それは出来ない」

「っ!」

まさか断られるとは思っていなかったのか、彼女は驚いた様子に加え絶望したかのように表情を歪めた

・・・普通は断られると思うんだけど

ボクの答えに納得出来なかったのか、抗議するかのようにテーブルに両手を音を立てて叩く

店のテーブルなんだけどな・・・

「な、何でですか!?
ただ殺してくれればそれでいいんですよ!?」

ココ「そう言われても・・・ボクに得なんてないし、初対面の人を殺す趣味はないからね」

「う、確かに・・・」

これには流石に納得したようで、言葉を詰まらせた

ココ「そもそも君、何でそんなに死にたいんだい?理由は?」

「そ、それは・・・」

言えないことなのか言いたくないことなのか、声に勢いが足りなくなっていく

彼女は少しの間俯いていたが、残念そうな顔で、だが諦めてはいない顔で

「わかりました、今日は、帰ります・・・
では、また」

そう言い残すと、ここに来た時のようにフードを目深に被り去ってしまった

いやまた来られても・・・
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