長い旅(ルパン三世)

□第12話
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しばらくするとルパンが部屋から出てきた

ルパン「わかったぜ、宝のありか」

不二子「さすがルパン!で、どこなの?」

ルパン「焦るなって

まずはこの地図と現代の地図を照らし合わせる」

ルパンは巻物の地図と透明な現代の地図を重ねた

次元「ここは・・・東京タワーか!」

巻物に記してあるバツマークはちょうど今東京タワーが建っている場所に重なった

ルパン「正解!ここにお宝ちゃんが隠されてるってわけよ」

五エ門「あとは巻物にあった『他の世の者』でござるな」

げ、でたよ『他の世の者』・・・私だったらどうしよう・・・

他の世界から来たことがバレる上に、隠し事してることもバレる・・・!

ルパン「それが『他の世の者』についてはさーっぱりよ!」

「な、なら先に東京タワーに行ってみたりするの?」

とりあえず今は『他の世の者』から話をそらさねば!

ルパン「ん〜そうしましょうかね

じゃあ明日、俺と次元と名無しさんちゃんで東京タワーへレッツゴー!」

「そんな軽く決めるんだ・・・てか私も!?」

不二子「いいじゃない、言ったでしょ?あなたのための仕事だって」

「じゃ、じゃあ・・・頑張らせていただきます!」

あのルパンと次元ちゃんと一緒に東京タワー潜入とか信じられん・・・!

ここに来て得たこの強さを活かして、誰が来ようとも2人を守るぞ!おー!





その後明日の潜入作戦を聞き、今日は特にやることがなくなった

ソファに座りボーッとしていると、次元ちゃんが話しかけてきた

次元「名無しさん、ちょっと付き合ってくれねぇか」

「ん?男女交際?」

ボーッとしていた影響か何も考えずに返答した結果、すごい返し方をしてしまった

次元「バッカちげぇよ!」

真っ赤になりながら怒る次元

「あーごめんごめん!今のは本当冗談

それで?どこか行くの?」

次元「ああ、せっかくお前に銃教えてても、持ってなかったら意味ねぇからな

拳銃デビューっつーことで買ってやるよ」

「本当!?やった!行こう行こう!」

喜ぶ私を見て次元は顔がほころんだ





「じ、次元ちゃん?このいかにも怪しいお店は何かな?」

私達はアジトからそう遠くない路地裏に来ていた

路地裏の先は行き止まりで、そこにはいかにも怪しい扉があった

次元「怪しい武器屋さ」

やっぱ怪しいのか!闇取引か!

次元「安心しな、何もされやしねぇよ、行くぜ」

次元ちゃんが言うならそうなんだろうけど・・・私と次元ちゃんの基準が違うでしょうよ

店の中に入るとすぐにカウンターがあった

多分その奥の方に品物があるのだろう

次元がカウンターに置いてあるベルを鳴らすと、奥から店主らしき人が出てきた

店主「おっ次元の旦那じゃねぇか!今日はどうしたんだ?」

この人が銃売ってるんだ・・・もっと厳ついかと思ってた

店主は少し小太りで街で野菜の商売をしてそうな雰囲気の人だった

次元「今日は俺じゃねぇよ、こいつのだ」

「あ、ど、どうも」

店主「女じゃねぇの!旦那ぁもしかして、これか?」

そう言うとニヤニヤ笑いながら小指を立てて見せた

次元「よっよしてくれじいさん!」

先程のアジトでの時のように顔を赤くする次元

「アッハハ!そうですよ、私なんかがなれるわけないじゃないですか!」

店主「そうか〜?お似合いだけどなぁ」

「私なんかまだまだですよ〜!」

次元(もう仲良くなってやがる・・・)

次元は内心で名無しさんの適応力の高さに驚くのを通り越して呆れた

店主「で、嬢ちゃん、どれにするんだい?」

店主が本題に戻り問うたが、全然何がいいとかは決めていなかった

「ん〜・・・何がいいんだろ、リボルバー練習で使ってるしそれがいいのかな」

店主「練習では何使ってるんだ?」

「次元ちゃんの借りてます」

店主「だったら旦那とおそろいにするか?

練習で使ってるなら慣れてるだろうし、どうだ?」

次元「いいんじゃねぇか?」

店主と次元、2人から聞かれた私はすぐに答えた

「うん!

店主さん!S&W M19でお願いします!」





店主「毎度あり!」

拳銃を買い終えた私達は帰路についていた

「いや〜怪しさからして店主もやばいかなって思ってたけど、いい人でよかったよ」

買った拳銃はパーカーの内ポケットに入れてある

そこだけ変に重くて違和感がある

次元「ああ、いつも世話になってるとこだ

やっとお前のハジキが手に入ったな」

次元は周りに気を配っているのか拳銃とは言わず別の言い方をした

「うん、まさか自分がこれを持ち歩くなんて思ってもなかったよ

ありがと、次元ちゃん」

私がそう言うと次元は笑顔で答えた

次元「いいってことよ

それより、ずっと気になってたんだが・・・」

ちょうどアジトの目の前に着きドアノブに手をかけた時、次元が言いかけた

「ん?」

次元「・・・いつまでちゃん付けなんだ?」

「ずっと」

私は即答し、ウインクをしたあとアジトの中へ入った

次元「・・・はぁ」

溜息をつくが、その顔には笑みが浮かんでいた

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