長い旅(ルパン三世)

□第11話
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私がルパン一味に入って2週間程経ったある日

リビングで各々やりたいことをやっていると玄関の扉が開いた

ルパン「ん?・・・あら不二子ちゃ〜ん!」

「!」

峰不二子!?

不二子「ごきげんようルパン

あら、この子が例の新しい子?」

不二子は近づいてくるルパンを押し退けて私のところまで来た

「おぉ・・・本物・・・!」

あの超絶美女の不二子が私の前に!

不二子「本物?」

「ふ〜じこちゃ〜ん!」

ルパンのように名前を呼びながら不二子に抱きついた

不二子「きゃ!な、何!?」

次元「また始まったか、抱きつき病が」

不二子「抱きつき病?」

最近こうして私が抱きつく行為に『抱きつき病』という名前が付けられた

喜んでいいのかわからんが

「私のこの病気が治ることは一生ないと断言しようッ!」

と言いながら不二子から離れ、次元の腕に抱きつく

五エ門「早速発病でござるな」

「そんな風に言う五エ門ちゃんにも発病してあげよう!」

私は次元の元を離れ五エ門にも抱きついた

五エ門「も、もう動じぬぞ!」

「え〜!あの五エ門が!?」

五エ門「侍は、女になど動じぬのだ・・・

・・・・・・っ!」

「ちょちょちょ!顔すごい!リンゴ超えてる!」

次元「あ〜あ〜」

不二子「慣れないことするからよ」

「そこが五エ門の可愛いところなんだけどねぇ・・・」

そう呟きながら五エ門をソファに寝かす

五エ門「す、すまぬ名無しさん殿・・・」

「いいのいいの、あっそうだ

私、名無しさんです、よろしくどうぞお願いします!」

不二子「私は峰不二子、女同士よろしくね」

ウインクをする不二子にルパンが話しかけた

ルパン「そういや不二子ちゃん、今日はどったの?」

不二子「そうだったわ、今日はいい話持ってきたの」

次元「また何か企んでるんじゃねぇか?」

不二子「人聞きの悪いこと言わないでちょうだい

今回は名無しさんちゃんのルパン一味加入記念の仕事なんだから」

「え、私の?」

不二子「えぇそうよ!

今までこんなむさ苦しい中に女一人だったのよ?

私あなたが入ったって聞いてすごい嬉しかったの」

「私からしたら羨ましい限りだけどな〜」

この3人に囲まれて暮らすなんて向こうの世界にいた時はずっと願ってたことだからね

不二子「あなた男見る目ないんじゃない?先が不安だわ」

ルパン「俺がいるじゃないの不二子ちゃん!」

不二子「フフ、今回の仕事をこなしてくれたら見直してあげてもいいわよ」

ルパン「ヌフフ!そんなの朝飯前だっての!」

五エ門「それで内容は?」

ルパンと不二子がイチャつくのを遮るように五エ門は言った

不二子はどこから出したのか巻物を一つ机に置いた

ルパン「なんだこりゃ?」

不二子が置いた巻物を手に持つルパン

不二子「奈良時代にいろんな宗教が流行ったでしょ?

これはその中の一つが書き残したものよ

なんでもここの世界以外に他の世界があるとか」

「!」

他の世界!?いやいや、まさかね・・・そんな伏線みたいなことあるわけない

次元「他の世界ねぇ、本当にあんのかそんなの」

不二子「さぁ?興味無いわ」

さすが不二子ちゃん、一銭にもならないことに対しての無関心さは一級品だ

ルパン「ほ〜なになに・・・

『他の世にて、この唄を知る者、命尽きし時、我が世へ来たる

我ら、他の世の者へ宝物捧げん

他の世の者、音色と共に唄う時、扉は開かん』」

次元「宝か!」

「すごい、本当に宝とかあるんだ・・・てか内容雑じゃね?」

五エ門「確かに、これでは場所が一切わからぬな」

ルパン「いんやご丁寧に地図書いてくれちゃってるぜ」

「でも昔の地図とかたかが知れてるじゃん」

ルパン「まあまあ、そこは俺様に任せなさいってば」

そう言いルパンは自室に入っていった

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