長い旅(ルパン三世)

□第10話
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〜名無しさんside〜

ん・・・あれ

「寝てた!?」

完全に寝落ちだ、もう外明るいし

すると私の後ろで何かが落ちる音がした

「なんだ?」

見てみるとどうやら先程まで毛布がかけてあって、それが落ちたらしい

でも何で毛布が?誰か入ってきた!?

「あっノート!」

ここにいる人達を疑ってる訳じゃないけど、一応ね

そう思いながら一枚一枚ページをめくり確認する

すると最後のページに明らかに私の字以外の字を見つけた

部屋に来た人が書いたのだろう

「・・・『よく出来てるぜ』・・・次元ちゃんか!」

名前も何も書いてなくこの一言だけだが、私にはわかった

「いや〜嬉しいなぁ!次元ちゃんに褒められるなんて!

あれ、何これ?」

ノートが置いてあった横に一冊の本があった

中身を見てみると私が買ったものよりもっと詳しく書いてある銃についての本だった

「すご・・・次元ちゃん、これ全部知ってるのかな」

だったらもっと勉強しないと!

そう意気込みながら私はリビングへ向かった





〜次元side〜

俺はリビングのソファにもたれかかりながら立ち、ルパン達と話をしていた

するとドアが開き、起きた名無しさんがやって来た

名無しさんは2人に挨拶をし、俺の元へ来た

「次元ちゃん!」

次元「・・・何だ?」

俺は昨日置いてきた本を、名無しさんはどう思ったか気になっていた

ルパン達は絶対喜ぶと言っていたが、余計なお世話などと思われてしまったのではないか

そう思っていた

だが俺の不安は杞憂に終わった

「ありがと!次元ちゃん」

名無しさんは俺の不安を吹き飛ばすように笑顔で礼を言ってきた

「あの本、次元ちゃんが買ってくれたんでしょ!

もうすっごい感激!嬉しすぎる!やっぱり次元ちゃんは優しいよ〜!」

次元「たかが本一冊でどれだけはしゃいでんだ、全く」

ルパン「と、いいつつにやけてるぜじげ〜ん」

うるせぇ、とルパンを叩く

だが内心俺も嬉しくないわけではなかった



〜名無しさんside〜

そうだ、あれについてもお礼言わないと

「ねっ、ノートに書いてあったやつさ・・・」

次元「よし今日も特訓だぞ〜」

「えっちょ、ちょっと」

次元は私がノートのことを話すのを遮るように言い出した

しかもちょっと焦ってるように見える

ルパン「ん?次元、ノートに何かしたのか?」

次元「何でもねぇ!いいからいくぞ、名無しさん」

「う、うん・・・って、じ、次元ちゃん・・・今」

私の名前、初めて呼んでくれた・・・

次元の方を見ると帽子で表情はわからないが、耳が赤くなっているのが見えた

超絶可愛い

私は自然と笑顔になった

次元はそのまま私の手を引いていつもの訓練所のようなところへ向かった

その様子を見ていたルパンと五エ門はお互い顔を合わせると笑いあったのだった





〜???〜

?「フッ、ハハハ・・・とうとう来たか





『他の世の者』よ」

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