短い旅(短編)
□アイドルより
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いろんな色の光が行き交うここは、アイドル『橋本にゃ〜』のライブ会場だ
俺はチョロ松に誘われてここにいる
なんでも前回握手会でおそ松に邪魔をされたそうで
今回はおそ松が来ても邪魔させないように俺を誘ったらしい、解せぬ
チョロ「にゃ〜ちゃん!超絶可愛いよ!にゃ〜ちゃあああん!」
あの真面目なチョロ松がここまでなるってある意味すごいな
あ、そろそろ終わりか
チョロ「今日も可愛かったな〜!
名無しさんごめんね、あのクソ兄貴のせいで付き合ってもらっちゃって
本当、嫌だったら言ってね?」
ライブ中のテンションから普段の調子に切り替わるの早いな
「どうせ暇だし大丈夫だぜ
しかしチョロ松はにゃ〜ちゃん大好きだな」
チョロ「うん
・・・でも最近あんまり熱が上がらないっていうか、ある人物が頭をよぎって熱中できないっていうか」
「何だそれ
誰だそいつは?必要なら1発ぶち込もうか?」
チョロ「いや物騒だからやめてね
その、ある人物っていうのが・・・
名無しさんなんだ」
「・・・は?」
チョロ「いやっ別に悪い意味じゃなくて!
寧ろ僕としてはにゃ〜ちゃんより追いかけなきゃいけない人物がわかったっていうか・・・(何言ってるんだ僕はぁあああ)」
段々と声が小さくなりそれに比例して顔も赤くなっていく
「え、それって・・・」
いやいや自惚れにも程があるぞ俺!
俺みたいな奴なんかがそんな・・・
チョロ「何でだろうって考えたら・・・すぐに答えは見つかったんだ・・・」
だんだんと様子がおかしくなり心配になってきたその時
チョロ「・・・その、ぼ、僕と、つつ、つ・・・付き合って、くれたら、嬉しいな・・・なんて・・・」
りんご顔負けなくらい顔が赤いチョロ松
こんな風にいわれたら、自惚れるしかないだろ?
(よ、よろしく、お願いします・・・?)
チョロ(名無しさん照れてる)
(お、お前もだろ!)