長い旅(テイルズ)

□突然の出会い
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ここは世界樹が生み出すエネルギー『マナ』によって支えられている世界『グラニデ』

青い空、青い海

青に染まる中一つの船があった

カノンノ「あっ、パニール

洗濯物取り込んでおいたよ」

パニール「ありがとう、カノンノ

こっちもやっと台所が片付いて一息つけるところよ

さ、私はこれから日向ぼっこしながら恋愛小説を読む、幸せタイムよ〜」

船の甲板で仲良くお喋りをするのはカノンノとパニール

すると突然、遠くにある世界樹が光りだした

カノンノ「・・・!

今の光、世界樹が何かを出してたみたい」

パニール「まぁ、何かしらね」

カノンノ「見失っちゃった

何だったんだろう・・・」

世界樹のほうに釘付けになっていた2人の後ろに、何か重いものが落ちた音がした

パニール「ひ、人がッ!?

はわわわわわわわ・・・

人が空から降って来たわぁぁぁ〜!」





〜船の中の一室〜

目が覚めると、作られた光が見えた

目覚めたばかりでぼーっとする頭を何とか動かそうとする

カノンノ「気がついたんだ、よかった・・・」

パニール「カノンノ、どう?

お目覚めになったの?」

「あ・・・えっと・・・」

パニール「あら、あれ、んまー

可愛らしいお嬢さまだことー

ご無事で何よりだわ

ここは、バンエルティア号という船の中なの」

「可愛らしいって・・・っ

そんなこと、ないですよ・・・」

突然褒められつい初対面の方に突っ込んでしまった

カノンノ「私、カノンノ

あなたは?」

「・・・私は名無しさん、です」

カノンノ「名無しさん・・・いい名前ね」

パニール「無事で何よりだわ〜

あなた空から降ってきたの

ここの甲板にね」

「そうだったんですか・・・

あの、ありがとうございます」

状況を整理していると、部屋の扉からもう一人やって来た

チャット「お目覚めのようですね

ようこそ、バンエルティア号へ

ボクはチャット

この船の船長です」

「私は名無しさんです

・・・ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした・・・」

チャット「いいんですよ、まあ、くつろいでください

我々海賊ですが、なに、漂着者から奪ったりなどはいたしません」

「海賊・・・」

少し気になったがあえて触れなかった

チャット「それにしても、空から降ってきたとか

海上で、竜巻にでも遭われたんですかね」

カノンノ「ねえ、チャット

これから最寄の港へ送ってあげたいのだけど・・・」

チャット「そうですね

そうしてあげた方が、いいでしょう

で、あなたの国はどこですか?」

チャットに問われた名無しさんは、一瞬口ごもって言った

「それが、何も思い出せないんです・・・」

チャット「・・・それは、本気で言ってるんですか?」

「・・・・・・」

チャット「まさか・・・」

「なんか、すみません・・・」

チャット「どうやら、本当に自分の名前以外、記憶が無いみたいですが・・・

落下した時のショックですかね」

カノンノ「記憶が、無い?」

パニール「それじゃ、この方ここにいてもいいんじゃないんでしょうか

船長さん?」

チャット「構いませんよ

ただし、働かざるもの食うべからず、です

ボクの子分として、立派に働いて頂く事が条件ですけどね」

「いいんですか・・・?

ありがとうございます・・・!」

チャット「じゃあ・・・っと

これよりバンエルティア号の一員としてあなたを迎えます

カノンノさん、この船について簡単に説明をお願いしますね」

カノンノ「はい!」

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