愛されGirl

□9.お出かけ@
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「なんか、まだ決まっていないみたいだったよ。テーマパークでもいいし、ショッピングでもいいしって」

「オフにただ思いっきり遊びたいってことか」



凛も席についてご飯を食べ始める。



「ショッピングだったら、最近出来たばかりのショッピングモール、気になっていたけど行けてなかったから行きたいなぁ」

「開店セールやってるしな」



大和が目玉焼きを突きながら言う。



「テーマパークだったら、やっぱりうさみみフレンズかな。私海外にいたから一度も行った事ないんだよね」

「あ、俺も全然行ってないなー。なあ、一織」

「…私は別に、興味ありませんけど」




三月に話を振られた一織はプイっとそっぽを向く。

その様子に大和は苦笑しながらも、「今あそこイベント中で、イベントグッズが人気らしいぞ」と言い、微かに一織の肩がぴくっとする。




「そうなんだ。大和詳しいね、女の子と行ったの?」

「はっ?行ってねーよ、んな時間ねえし」

「あ、そ」

「…聞いといてその反応かよ」

「はいはい、二人とも朝から痴話喧嘩はやめて下さいねー」



三月が二人に突っ込みを入れると、凛は「痴話喧嘩じゃない」と言い返し、テーブルに両肘をつきそこに顎を乗せる。



「なんか、話してたらうさみみフレンズ、行きたくなった」

「そこに行けばいいんじゃないんですか」

「あ、そうだね」




一織の言葉に凛はパッと顔を輝かせる。


そしてタブレット端末を取り出すと全員のスケジュールを確認する。





「私と陸君のオフが被っている日は…一週間後か。その日他に休みなのは…、MEZZO”の二人と和泉兄弟か。大和とナギ君は仕事だね」

「じゃあ、そのフレンズパーク行き、俺と一織も行っていい?」

「に、兄さん」



三月が嬉しそうに言う横で一織は慌てているが、凛はニッコリとする。



「もちろん。あでも、陸君に確認してからだけど」

「やった!一織ー、兄ちゃんと遊ぼうぜ」

「だから私はそんなところ興味が無いと…!」



和泉兄弟がわちゃわちゃしている中、凛は壮五を見る。


壮五も凛を見ており、目が合うと優しく微笑む。



壮五に微笑まれた瞬間、凛の心臓がドキッと大きな音で高鳴り、凛はギュッと胸を押さえる。





(な…なんだ、これ…)





凛は壮五と目を合わせていられず、たまらず目を逸らしてしまう。




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