愛されGirl

□14.温泉ロケ@
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「温泉っ、温泉っ」

「七瀬さん、何をはしゃいでるんですか。これは仕事ですよ」

「い、いいだろーはいしゃいだって!温泉なんて、久しぶりなんだから」

「オンセン!なんて甘美なヒビキなんでしょう…」

「ナギは温泉に対してどんな観念を持ってんだ…」

「ツムギとリンとこんよ…アウチッ!痛いです、ミツキ…」

「それはさせねえよ?」





ロケバスの中でワイワイと騒ぐIDOLiSH7のメンバー達。


今日はこれから有名温泉街にある旅館でのロケがあり、若干浮足立っているメンバーが目立つ。


今回は番組の方がロケバスと運転手を手配してくれたおかげで、凛も紡も運転せずにメンバー達と一緒に座っていた。






凛は手元のタブレットで旅館のHPを開く。





「ナギ君、残念ながら混浴風呂はないみたいだよ」

「OH!ノー!」

「凛さん、わざわざ調べないでいいのに…」




騒ぐナギの後ろの席から顔を覗かせた壮五が若干苦笑気味に言うが、凛はさらにページを上にスワイプしていく。




「あ、でも予約制の家族風呂はあるよ」

「カゾクブロ?」

「家族で入れるお風呂。まあ、プライベートな混浴風呂だね」

「OH!コンヨク!」




混浴風呂と聞いてナギがまた興奮し始め、隣に座っている三月がスパーンと頭をはたいて止める。





「ミ…ミツキ!ひどいです!」

「混浴はさせないって言ってんだろ!…ていうか、凛もわざわざ教えるなよ!」

「ごめん、つい、面白くって…」

「凛さん?」

「はいっ、ごめんなさい一織君」




一織の静かな声が聞こえて、凛はサッとタブレットの画面を閉じる。




「もう、凛ったら…」

「あはは…」



紡に呆れられて凛が笑って誤魔化すと、運転手から「もう着きますよー」と声がかかる。



「あっ、はい!皆さん、降りる準備して下さいねー!凛もタブレットしまわないと」

「うん、そうだね」



◇◇◇◇




「はい、一旦カメラ止めます」

「皆さん次は温泉シーンですので、移動お願いします」




オープニングから客室紹介まで済み、次は温泉での撮影になる。





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